【歌詞和訳】U2 – With Or Without You

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歌詞&翻訳

See the stone set in your eyes
冷たく感情のない目をした君を見つめ
See the thorn twist in your side
脇腹で棘がねじれ苦しむ君を見つめ
I’ll wait for you
俺は君を待ち続けるんだ

Sleight of hand and twist of fate
巧妙な手口、ねじれた運命
On a bed of nails she makes me wait
針の床の上で、彼女は俺を待たせる
And I’ll wait without you
そして俺は君がいなくても待ち続ける

With or without you
君がいてもいなくても
With or without you
君がいてもいなくても

Through the storm we reach the shore
嵐を越えて、ついに岸へとたどり着く
You give it all, but I want more
君はすべてを捧げる、だけど俺はもっと欲しがる
And I’m waiting for you
そして俺は、君を待ち続ける

With or without you
君がいてもいなくても
With or without you, ah-hah
君がいてもいなくても、ああ
I can’t live
俺は生きられない
With or without you
君がいてもいなくても

And you give yourself away
そして君は自分自身を捧げるんだ
And you give yourself away
そして君はすべてを捧げるんだ
And you give, and you give
君は捧げる、捧げる
And you give yourself away
そして君は自分自身を捧げるんだ

My hands are tied
俺の手は縛られ
My body bruised
体は傷だらけ
She got me with
彼女によって
Nothing to win and nothing left to lose
俺は得るものもなく、失うものもなくなった

And you give yourself away
そして君は自分自身を捧げるんだ
And you give yourself away
そして君はすべてを捧げるんだ
And you give, and you give
君は捧げる、捧げる
And you give yourself away
そして君は自分自身を捧げるんだ

With or without you
君がいてもいなくても
With or without you, oh-oh
君がいてもいなくても、ああ
I can’t live
俺は生きられない
With or without you
君がいてもいなくても

Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh

With or without you
君がいてもいなくても
With or without you, oh-oh
君がいてもいなくても、ああ
I can’t live
俺は生きられない
With or without you
君がいてもいなくても
With or without you
君がいてもいなくても

Hoo-ooh-hoo-ooh
Hoo-ooh-hoo-ooh

曲情報

 「With or Without You(ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー)」は、アイルランドのロックバンドU2(ユーツー)の楽曲であり、1987年のアルバム『The Joshua Tree』の3曲目に収録されている。1987年3月16日にアルバムのリードシングルとしてリリースされ、当時のバンドにとって最も成功したシングルとなった。この曲はアメリカ合衆国のBillboard Hot 100で3週間にわたり1位を獲得し、カナダのRPMシングルチャートでも1週間1位、その後3週間2位を記録した。

 「With or Without You」は、ギタリストのエッジが試作段階のインフィニット・ギターを用いた持続音のギターサウンド、ボノのボーカル、ベーシストのアダム・クレイトンによるベースラインが特徴のロックバラードである。楽曲の原型は1985年後半に録音されたデモであり、『The Joshua Tree』のレコーディングセッションを通じて制作が続けられた。表面的には恋愛に関する楽曲のように思われるが、ボノがミュージシャンとしての生活と家庭人としての生活の間で揺れる自身の感情を歌詞に込めたものである。

 リリース当初から批評家に高く評価され、U2のツアーでは頻繁に演奏されてきた。また、バンドの多くのコンピレーションアルバムやコンサートフィルムにも収録されている。「With or Without You」は、U2の楽曲の中で2番目にカバーされた回数が多い楽曲であり、2004年には『ローリング・ストーン』誌の「史上最高の楽曲500選」で131位にランクインした。

作詞・作曲と録音

 1985年後半、U2はドラマーのラリー・マレン・ジュニアが購入した家で、アルバム『The Unforgettable Fire』ツアー中に書かれた楽曲の見直しを行った。この期間に「With or Without You」の原型となるデモが作られ、ボノがコード進行を考案した。バンドはダブリンのSTSスタジオで楽曲のアレンジを試みたが、多くのバージョンを制作しながらも納得のいく形にはならなかった。エッジは当時の楽曲について「ひどい出来だった」と振り返っている。

 1986年、バンドはダブリンのデーンズモート・ハウスで『The Joshua Tree』の本格的なレコーディングを開始。共同プロデューサーのブライアン・イーノとダニエル・ラノワの指導のもと、エッジはアンビエントなギター演奏を模索し、クレイトンはベースの音量を上げ、マレンは電子ドラムキットを試すなど、新たなアプローチを試みた。しかし、バンドは満足のいくアレンジを見つけることができず、一時はこの曲を放棄することも考えていた。

 その後、ボノと親友のギャヴィン・フライデーが楽曲の再編に取り組み、ボノはこの曲がヒットする可能性があると確信。イーノは「Bad」のようなキーボードアルペジオを加え、曲の雰囲気を調整した。この楽曲の運命を決定づけたのは、エッジがカナダ人ミュージシャンのマイケル・ブルックと共同開発したインフィニット・ギターの試作品を手に入れたことだった。このギターは、持続音を自在に操ることが可能であり、従来のE-Bowにはない音の変化を生み出せるものであった。

 エッジがコントロールルームで楽曲のバックトラックを聴いていたとき、別室でインフィニット・ギターを演奏していた音が偶然重なり合い、独特の響きを生み出した。このサウンドを聴いたラノワは「これはすごい」と驚き、すぐに録音を決定。エッジは2回のテイクでこのギターパートを録音した。バンドは、この楽曲のレコーディングをアルバム制作の「突破口」と捉え、アイデアの枯渇を感じていた時期に新たな方向性を見出した。

 イーノはYamaha DX7シンセサイザーを用いて電子ドラムのビートをプログラムし、その音を直接録音機器に接続するのではなく、Mesa Boogieギターアンプを通して録音することで、より生々しい音を作り出した。このアプローチにより、楽曲は「部屋の中で人々が演奏しているような感覚」を得ることができた。

 スティーブ・リリーホワイトが1986年12月にU2のミキシング作業を手伝うために招かれ、「With or Without You」のミキシングにも関与した。リリーホワイトは、ドラムの音を強調する方向でのミックスを提案したが、イーノは「もっと神秘的でサポート的な役割にすべき」と反対し、最終的に異なる意見の中で調整が行われた。

楽曲の構成と解釈

 「With or Without You」は4/4拍子で、テンポは110BPM。伝統的なヴァース・コーラス形式ではなく、各セクションが独自の展開を見せる構成となっている。ラノワは「この曲には緊張感があり、ロイ・オービソンの名曲のように、各セクションが繰り返されずに進行するのが魅力だ」と述べている。

 楽曲の冒頭では、マレンのシンプルなドラムビートに続き、イーノのシンセサイザーがDメジャーのアルペジオを奏でる。エッジのインフィニット・ギターが左チャンネルで「ドライ」に演奏され、右チャンネルでリバーブを伴って響く。0:09にはクレイトンのベースがキックドラムと同期し、D–A–Bm–Gのコード進行が暗示される。

 ボノのボーカルは低音域で始まり、曲が進むにつれて徐々に感情を高めていく。1:53からはエッジの特徴的なギターリフが入り、2:06と2:32で「And you give yourself away」のコーラスが重なる。3:03にはボノのオープン・スロートの「Oh-oh-oh-ohh」が入り、曲が最高潮に達する。

 歌詞は恋愛の葛藤を描いたものとされるが、宗教的な解釈も可能である。『ワシントン・ポスト』は「With or Without You」を「恋愛の皮肉な歌であると同時に、信仰における道徳的矛盾を嘆く楽曲」と解釈している。ボノは1987年に「And you give yourself away」のフレーズについて、自身の公私の葛藤を象徴するものと語っている。

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