【曲解説】Bon Jovi – Something for the pain

動画

曲情報

Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)の楽曲「Something for the Pain(サムシング・フォー・ザ・ペイン)」は、1995年9月5日にマーキュリー・レコードよりリリースされたシングルであり、6枚目のスタジオ・アルバム『These Days』からのセカンドシングルである。

本曲はカナダで15位、イギリスのシングルチャートで8位、フィンランドで4位を記録。アメリカでは「Lie to Me」との両A面シングルとしてリリースされ、Billboard Hot 100では76位にランクインした。

評価

『Smash Hits』誌のヘレン・ラモントは本曲に5点中2点を付け、「最近のボン・ジョヴィは“ロック”バラードが多すぎると文句を言っていた人、手を挙げて!ボン・ジョヴィは原点回帰を試みている…少なくともそう努力している。本作は印象に残らないロックソングで、ボン・ジョヴィの曲であるという点以外に特筆すべき点はない。“Livin’ on a Prayer”というよりは“Living on a Past Reputation(過去の名声にすがっている)”といった感じだ」と評している。

ミュージックビデオ

ミュージックビデオは1995年に公開され、マーティ・コールナーが監督を務めた。映像は、若い男性がヴァージン・メガストアに入り、視聴コーナーで音楽をチェックする場面から始まる。画面にはバンドの演奏シーンが映し出され、同時に他のキャストがさまざまな状況で楽曲を歌っている。

映像内には、エディ・ヴェダー、スヌープ・ドッグ、ドクター・ドレー、コートニー・ラヴ、スコット・ウェイランドのそっくりさんが登場し、それぞれが曲に合わせて歌う様子が描かれている。少年はボン・ジョヴィが登場すると楽しそうにするが、他のアーティストが現れると露骨に嫌な表情を見せる。ビデオのラストでは、彼がアルバム『These Days』のCDを盗んで店を後にする場面で締めくくられる。

歌詞の意味

孤独や幻滅が積み重なって「現実の痛みに耐えるための何か」を求めている。
幸せを夢見た相手との関係は理想とは違い、頼ろうとしても心が傷つくだけで、旅暮らしの孤独も重くのしかかる。表面的な恋愛では癒えず、どんな慰めも根本的な痛みを覆えないまま、せめて一時的にでも心を麻痺させてくれる存在を求めている。

「痛み止め」の比喩はドラッグではなく、“この苦しさを一晩だけでも忘れさせてくれる存在=あなた” という意味で繰り返される。
絶望と依存の狭間で、救いの代わりになる温もりを求める歌。

forever after とは?

おとぎ話でよくある「happily ever after(いつまでも幸せに暮らしましたとさ)」の変形表現。

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