【曲解説】Bon Jovi – Bad Medicine (2003)

動画

2003年にコンピレーションアルバム『This Left Feels Right』に「Bad Medicine」のアコースティックバージョンが収録され、リリースされた。

ライブバージョン

曲情報

Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)の楽曲「Bad Medicine(バッド・メディスン)」は、ジョン・ボン・ジョヴィ、リッチー・サンボラ、デズモンド・チャイルドによって作詞作曲され、1988年9月12日にリリースされた。4枚目のスタジオ・アルバム『New Jersey』のリードシングルとして発表された本作は、アメリカのBillboard Hot 100で1位を獲得し、バンドにとって3曲目の全米1位シングルとなった。また、オーストラリア、カナダ、フィンランド、アイルランド、オランダ、ニュージーランドなどでもトップ10入りを果たした。

▼オリジナルバージョンの記事

この曲はコンピレーションアルバム『This Left Feels Right』(2003)に収録されたアコースティックバージョン。

歌詞の意味

この曲は恋愛感情を強烈な依存や陶酔になぞらえ、医学的な比喩を用いて語り手の抗いがたい渇望を描いている。語り手は相手への愛情を病気のような状態として表現し、通常の治療では治らない“中毒”として捉えている。医師、薬、注射、麻酔などの語彙は、本来の役割から外れた形で用いられ、恋愛がもたらす興奮と苦痛の入り混じった感覚を強調する。

語り手は、自分が相手の愛に完全に依存していることを自覚しており、毒や症状といったイメージを重ねながら、その依存が理性では抑えられないものであると語る。心臓発作や呼吸困難といった極端な表現は、相手の存在が生命活動と同等の重要性を持つという比喩的な強度を示す。相手の愛情は“悪い薬”として描かれるが、それでも語り手にとって唯一の解毒剤であり、求めずにはいられない存在であるという倒錯した構図が維持される。

全体として、恋愛を病理のメタファーで語ることで、強い欲望と依存の状態を誇張しながら描き、危険と快楽が不可分な関係として提示する内容になっている。

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