【歌詞和訳】The Beatles – I Am the Walrus

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歌詞&翻訳

I am he as you are he as you are me
僕は彼、君も彼、君は僕
And we are all together
そして僕らはみんな一緒
See how they run like pigs from a gun
見てごらん、奴らが銃から逃げる豚みたいに走るのを
See how they fly, I’m cryin’
見てごらん、空を飛ぶ姿を、僕は泣いてる

Sitting on a cornflake
コーンフレークの上に座って
Waiting for the van to come
バンが来るのを待ってる
Corporation tee-shirt, stupid bloody Tuesday
企業ロゴのTシャツ、バカみたいな血まみれの火曜日
Man, you’ve been a naughty boy
おい、悪い子だったな
You let your face grow long
しょんぼりした顔しやがって

I am the eggman
僕はエッグマン
They are the eggmen
奴らもエッグマン
I am the walrus
僕はセイウチ
Goo goo g’joob
グー・グー・ガ・ジューブ

Mister City policeman sitting
お巡りさんが座ってる
Pretty little policemen in a row
かわいい警官たちが一列に並んでる
See how they fly like Lucy in the sky
見てごらん、空を飛ぶ、まるでスカイのルーシーみたい
See how they run, I’m cryin’
見てごらん、走ってる、僕は泣いてる
I’m cryin’, I’m cryin’, I’m cryin’
泣いてる、泣いてる、泣いてる

Yellow-matter custard
黄色いカスタード
Dripping from a dead dog’s eye
死んだ犬の目から垂れてる
Crabalocker fishwife, pornographic priestess
カニ売りの女、ポルノ女司祭
Boy, you’ve been a naughty girl
おい、お前、悪い子だったな
You let your knickers down
下着おろしちゃって

I am the eggman
僕はエッグマン
They are the eggmen
奴らもエッグマン
I am the walrus
僕はセイウチ
Goo goo g’joob
グー・グー・ガ・ジューブ

Sitting in an English garden waiting for the sun
イングリッシュ・ガーデンに座って、太陽を待ってる
If the sun don’t come, you get a tan
太陽が来なくても、日焼けはするさ
From standing in the English rain
イギリスの雨の中、立ってればね

I am the egg man (Now good sir, what are you?)
僕はエッグマン(さて、あなたは何者?)
They are the egg men (A poor man, made tame to fortune’s blows)
奴らもエッグマン(不運に慣れた哀れな男さ)
I am the walrus
僕はセイウチ
Goo goo goo joob (Good pity)
グー・グー・グ・ジューブ(ああ、哀れみを)
G’goo goo g’joob
グー・グー・グ・ジューブ

Expert, textpert, choking smokers
専門家、自称専門家、むせるスモーカーたち
Don’t you think the joker laughs at you?
道化師がお前を笑ってると思わないか?
(Ho ho ho, hee hee hee, ha ha ha)
(ホッホッホ、ヒーヒーヒー、ハッハッハ)
See how they smile like pigs in a sty
見てごらん、ブタ小屋の豚みたいに笑ってる
See how they snied, I’m cryin’
見てごらん、こそこそ笑ってる、僕は泣いてる

Semolina pilchard
セモリナのニシン
Climbing up the Eiffel Tower
エッフェル塔をよじ登ってる
Elementary penguin singing Hare Krishna
幼稚なペンギンがハレー・クリシュナを唱えてる
Man, you should have seen them
おい、見せたかったよ
Kicking Edgar Allan Poe
エドガー・アラン・ポーを蹴飛ばす奴らを

I am the eggman
僕はエッグマン
They are the eggmen
奴らもエッグマン
I am the walrus
僕はセイウチ
Goo goo g’joob g’goo goo g’joob
グー・グー・ガ・ジューブ、グー・グー・ガ・ジューブ
Goo goo a’joob g’goo goo g’joob, g’goo
グー・グー・ア・ジューブ、グー・グー・ガ・ジューブ、グー・グー
Joob! Joob! Joob!
ジューブ!ジューブ!ジューブ!

Joob! Joob! Joob!
ジューブ!ジューブ!ジューブ!
Joob! Joob! Joob! Joob! Joob!
ジューブ!ジューブ!ジューブ!ジューブ!ジューブ!
Joob! Joob!
ジューブ!ジューブ!
Joob! Joob!
ジューブ!ジューブ!

Umpa, umpa, stick it up your jumper
ウムパ、ウムパ、セーターの中に押し込め
Everybody’s got one, everybody’s got one
みんな持ってる、みんな持ってる
“Villain, take my Purse
「悪党よ、財布を取れ
If ever thou wilt thrive, bury my Body
もしお前が生き延びたければ、俺の身体を埋めろ
And give the Letters which thou findst about me
そして俺の持っていた手紙を
To Edmund Earl of Gloucester: seek him out upon the English Party
グロスター伯エドマンドに届けろ、彼はイングランド軍にいる
Oh, untimely death, death–”
ああ、早すぎる死、死―」
“I know thee well, a serviceable Villain; as duteous to the Vices of thy Mistress as badness would desire”
「よく知ってるよ、使い走りの悪党だ女主人の悪事に忠実な、悪が望むままの従者だ」
“What, is he dead?”
「なんだ、彼は死んだのか?」
“Sit you down, Father; rest you”
「お座りください、お父上、休んで」

曲情報

 「I Am the Walrus」(アイ・アム・ザ・ウォルラス)は、イギリスのロックバンド、ビートルズが1967年のテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』のために制作した楽曲である。ジョン・レノンによって書かれ、レノン=マッカートニー名義でクレジットされており、シングル「Hello, Goodbye」のB面として、またEPおよびアルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』にも収録された。映画では、無人の飛行場でメンバーがこの曲を口パクで演じるシーンに使用されている。

 当時、ビートルズの歌詞に対して学術的な深読みをするリスナーが現れ始めていたことに対し、レノンは彼らを混乱させる目的でこの曲を書いたとされる。着想の一部にはLSDによる2回のトリップや、ルイス・キャロルによる1871年の詩「セイウチと大工」が影響している。ジョージ・マーティンによる編曲により、バイオリン、チェロ、ホルン、クラリネットが加えられ、さらにプロのスタジオ歌手16人からなるマイク・サムズ・シンガーズが参加し、ナンセンスな言葉や叫び声などを歌っている。

 「Hello, Goodbye」シングルと『マジカル・ミステリー・ツアー』EPがともにイギリスのシングルチャートで1位と2位を同時に記録したことで、「I Am the Walrus」はその両方の順位に同時に到達した楽曲として知られる。また、「Boy, you’ve been a naughty girl, you let your knickers down(悪い子だね、パンツを下ろした)」という歌詞が問題視され、BBCによって放送禁止処分を受けた。

 作者イアン・マクドナルドによれば、本作のモデルとなったのは1967年半ばにヒットし、レノンのお気に入りでもあったプロコル・ハルムの「青い影(A Whiter Shade of Pale)」とされている。歌詞は、警察のサイレンを聞いたことに始まる3つの異なるアイデアを組み合わせて構成された。さらに、ビートルズの過去曲「Lucy in the Sky with Diamonds」への言及や、ルイス・キャロルの詩に登場する「セイウチ」が引用されている。後にレノンは、セイウチが悪役であったことに気づき、「間違ったほうを選んだ」と語っている。

 また、レノンの旧友ピート・ショットンとの会話の中で子どもの頃のナンセンスな詩を思い出し、その中の一節「yellow matter custard, green slop pie…」からいくつかのイメージを借用した。さらに、「waiting for the man to come」というフレーズはショットンの提案で「waiting for the van to come」に変更された。

 この曲の作詞過程は、公式伝記作家ハンター・デイヴィスが1968年の著書で記録しており、レノンは「連中に解釈させてみろ」と語ったとされる。ビートルズが1968年初頭にインドで超越瞑想を学んでいた際、ジョージ・ハリスンは本作の歌詞の一部に自分の個人マントラが含まれていることを記者に明かしている。

 パティ・ボイドによれば、「semolina pilchard」というフレーズは、当時ロンドンの音楽シーンを取り締まっていた麻薬取締官ピルチャー巡査を皮肉ったものである。レノン自身は1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで、歌詞中の「Elementary penguin」はアレン・ギンズバーグやヒッピー文化の偶像崇拝を揶揄したものであると語っている。

 このように、「I Am the Walrus」は意味を解読しようとする者を煙に巻くよう意図された作品であり、同時にレノンのナンセンスと風刺精神が詰まった代表的な楽曲のひとつである。

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