動画
曲情報
「I’ll Never Stop」は、アメリカのボーイ・バンドNSYNCの曲。他国版スタジオアルバム『No Strings Attached』の第2形態シングルとして、Jive Recordsから2000年5月30日に発売された。Max Martin、Alexander Kronlund、並びにプロデューサーでもあるKristian Lundinによって書かれた。「I’ll Never Stop」はエルサルバドルでチャート首位を獲得し、イギリスでは13位、スコットランド、スウェーデン、チェコ共和国ではトップ20入りした。この曲は2005年のグレイテスト・ヒッツ集『Greatest Hits』にも収録されたが、これが米国での初のリリースとなった。
背景と発売
「I’ll Never Stop」は1999年7月17日から18日にかけて、NSYNCのニューヨーク公演中の休日を利用してBattery Studiosで録音された。曲はMax Martin、Alexander Kronlund、Kristian Lundinによって書かれ、スウェーデンのCheiron Studiosで製作された。この曲は2000年5月に各国のエアプレイ形式で世界各地で発表され、ヨーロッパでは5月30日にCDおよびマキシシングルとして発売、イギリスでは7月10日にCDシングルおよびカセットシングルとして発売された。米国では2005年10月25日にベストアルバム『Greatest Hits』に収録される形で初めて発売された。
「I’ll Never Stop」は2009年から2011年の間、イギリスにおいてカセット形式で最も売れたシングルであった。これはカセットがすでに他のフォーマットに取って代わられていた時期にあたる。同曲は2009年に24枚、2010年に13枚、2011年に11枚売れている。音楽業界誌『Music Week』は、国内のとある小売業者が継続して販売していた可能性を指摘している。
商業的成果
「I’ll Never Stop」は2000年7月16日付のイギリス・シングルチャートで最高13位で初登場し、6週間チャート入りした。スコットランドでは同日付のチャートで最高15位に初登場。チェコ共和国ではIFPIのラジオ・ジャーナル・チャートで最高11位を記録した。スウェーデンのSverigetopplistanでは2000年6月22日付で初登場し、7月20日付で最高20位になり、10週間チャート入りした。ドイツでは2000年6月19日付の公式チャートで最高23位に初登場し、9週間チャート入りを続けた。
ミュージック・ビデオ
「I’ll Never Stop」のミュージック・ビデオは2000年5月27日の週に、複数のヨーロッパ地域で公開された。動画はNSYNCのファンクラブに所属する4人が「I’ll Never Stop」に合わせてダンスをする様子を描き、その背景ではミラーやノートパソコン、スクラップブックの写真などの物体に合成されたNSYNCの映像が表示される。ファンクラブの部屋は「Bye Bye Bye」のジャケット写真などが貼られたミント色の部屋として描かれる。バンドの映像はTimes Squareでの写真撮影、NSYNC ‘N Concertのペイ・パー・ビュー公演の映像、野球場でのリハーサルなどから構成されている。2020年7月の時点でYouTubeでは1,200万再生を超えている。
歌詞の意味
この曲は、別れた相手への強い執着と後悔を、切迫した口調で繰り返し訴える内容になっている。過去に嘘や過ちを重ねた結果、恋人を失った語り手は、自分が「負けた者」であり、相手だけが輝いているという非対称な関係を痛感している。それでもなお関係を取り戻したい気持ちが抑えられず、復縁の望みがほとんどないと知りながら、相手の心が戻るまで「決して諦めない」と宣言し続ける。
サビで繰り返される「心はあなたの手の中にある」という表現は、語り手が完全に相手に依存している状態を象徴し、自分の感情や選択がすでに相手次第であることを意味している。「狂っていると言われても理解できる」という一節は、その執着が度を越していると自覚しつつも止められない心情を示す。
全体として、強い後悔・依存・固執が中心に据えられ、愛の継続ではなく“諦められないことそのもの”が語り手を突き動かしているという構図が描かれている。ポップなメロディの裏側に、切実でやや危うい情緒が潜む曲となっている。


