動画
歌詞&翻訳
Well, we’re living here in Allentown
僕らはここアレンタウンに住んでいる
And they’re closing all the factories down
工場が次々と閉鎖されている
Out in Bethlehem, they’re killing time
ベスレヘムでは、みんな時間を潰している
Filling out forms, standing in line
書類を書いたり、列に並んだりして
Well, our fathers fought the Second World War
僕らの父親たちは第二次世界大戦を戦った
Spent their weekends on the Jersey Shore
週末はジャージーショアで過ごして
Met our mothers at the USO
USOで僕らの母親と出会って
Asked them to dance, danced with them slow
彼女たちにダンスを申し込み、ゆっくり踊ったんだ
And we’re living here in Allentown
そして僕らはここアレンタウンに住んでいる
But the restlessness was handed down
でもその焦燥感は引き継がれたんだ
And it’s getting very hard to stay
ここの環境はますます厳しくなっている
Well, we’re waiting here in Allentown
僕らはここアレンタウンで待っている
For the Pennsylvania we never found
未だに見つかっていない理想のペンシルベニアを待っている
For the promises our teachers gave
先生たちが約束してくれたものを待っている
If we worked hard, if we behaved
僕らが一生懸命働き、良い子にしていれば成功できるって約束だったんだ
So the graduations hang on the wall
卒業証書が壁に掛けられているけど
But they never really helped us at all
それは僕らには全く役に立たなかった
No they never taught us what was real
本当に大切なことは教えてくれなかったんだ
Iron and coke, chromium steel
鉄やコークス、クロム鋼のことなんて教わってもしょうがなかったんだ
And we’re waiting here in Allentown
僕らはここアレンタウンで待っている
But they’ve taken all the coal from the ground
でも彼らは地面から石炭をすべて掘り出してしまった
And the union people crawled away
労働組合の人たちもどこかへ消えてしまった
Every child had a pretty good shot
どの子供にも結構いいチャンスがあった
To get at least as far as their old man got
少なくとも父親と同じくらいの成功を手に入れるチャンスが
But something happened on the way to that place
でも、その場所にたどり着くまでの間に何かが起こって
They threw an American flag in our face
彼らは僕らの顔にアメリカ国旗を投げつけたんだ
Well I’m living here in Allentown
僕はここアレンタウンに住んでいる
And it’s hard to keep a good man down
そして真面目にやってる人間をくじけさせるのは難しいけど
But I won’t be getting up today
でも今日は立ち上がる気力がないんだ
And it’s getting very hard to stay
ここの環境はますます厳しくなっている
And we’re living here in Allentown
そして僕らはここアレンタウンに住んでいる
曲情報
「アレンタウン」は、アメリカの歌手ビリー・ジョエルの曲であり、ジョエルの1982年のアルバム『ナイロン・カーテン』のリードトラックである。アルバムの2枚目のシングルとしてリリースされた。リリース後数年間、「アレンタウン」はブルーカラーのアメリカの賛歌として、20世紀後半のアメリカの労働者階級の願望と不満の両方を表現した。
チャート
「アレンタウン」はビルボードホット100で17位に達し、6週間連続でその位置を占め、ゴールド認定を受けた。1983年のビルボードの年間ホット100チャートでは43位だった。
曲作りに12年かかった
ジョエルがこの曲を書き始めたとき、曲のタイトルは「レヴィットタウン」で、彼が育ったロングアイランドのヒックスヴィルの隣町の名前が由来だった。彼は最初にコード進行と一部の歌詞を書いたものの、作詞作業は難航した。ジョエルは、リーハイバレー(ベスレヘム市とアレンタウン市を含む地域)での鉄鋼業の衰退について読んだことを思い出し、それをテーマに選んだ。この曲の執筆は1970年代後半に始まったが、完成したのは1982年だった。
歌詞の意味
曲のテーマ
この曲のテーマは、歴史的に製造業で名を馳せていた1980年代のペンシルベニア州アレンタウンと、その周辺地域である東ペンシルベニア州のリーハイバレー地方が、衰退に直面し、20世紀後半にはラストベルト(錆びついたベルト地帯)と呼ばれる地域の一部にまで落ちぶれる様子に焦点を当てている。特に、20世紀の大部分で世界第2位の鉄鋼メーカーであったベスレヘム・スチールの衰退と最終的な閉鎖後、アレンタウンが抱える落ち込んだブルーカラー住民たちの生活が描かれている。
ジョエルにとってはポジティブな曲
ジョエルは、この曲を「希望に満ちたもの」として捉えている。歌詞は悲しい物語を語っているが、ジョエルは曲のメッセージについて「私たちは立ち去るわけでも、諦めるわけでもない……私たちは挑戦を続けるんだ」と語っている。
ジャージーショア(Jersey Shore)とは?
ジャージーショアは、アメリカ・ニュージャージー州にある大西洋沿岸のビーチリゾート地域を指す。特に20世紀半ばから後半にかけて、多くの人々が週末や夏休みを過ごすために訪れる人気の観光地だった。ニューヨークやフィラデルフィアからも近いため、都会からの避暑地としても親しまれた。
USO(United Service Organizations)とは?
USOは、アメリカ軍の兵士とその家族を支援する非営利団体のこと。第二次世界大戦中、USOは兵士たちにリラックスできる場所や娯楽を提供するために、ダンスパーティーやイベントを主催していた。ここで多くの若い兵士たちが、将来の妻となる女性と出会った。この歌詞では、USOでのダンスパーティーで自分たちの親たちが出会った様子が描かれている。