【歌詞和訳】Blur – Beetlebum

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歌詞&翻訳

Beetlebum, what you done
ビートルバム、お前は何をやらかしたんだ
She’s a gun, now what you done, Beetlebum
あの子は銃さ、で、お前は何をしたんだ、ビートルバム
Get nothing done, you Beetlebum
何も手につかないんだろう、ビートルバム
Just get numb, now what you done, Beetlebum
ただ麻痺してるだけ、で、お前は何をしたんだ、ビートルバム

And when she lets me slip away
そして彼女が俺を解放するとき
She turns me on and all my violence gone
彼女が俺を夢中にさせる、暴力的な衝動なんて消えていく
Nothing is wrong, I just slip away and I am gone
何も問題はない、ただ流されて、俺はどこかへ消えていく
Nothing is wrong, she turns me on
何も問題はない、彼女が俺を虜にする
I just slip away and I am gone
ただ流されて、俺は消えていく

Beetlebum, because you’re young
ビートルバム、だってお前は若い
She’s a gun, now what you done, Beetlebum
あの子は銃さ、で、お前は何をしたんだ、ビートルバム
She’ll suck your thumb, she’ll make you come
彼女はお前の指をしゃぶり、お前を果てさせる
Cos she’s your gun, now what you done, Beetlebum
だって彼女はお前の銃なんだ、で、お前は何をしたんだ、ビートルバム

And when she lets me slip away
そして彼女が俺を解放するとき
She turns me on and all my violence gone
彼女が俺を夢中にさせる、暴力的な衝動なんて消えていく
Nothing is wrong, I just slip away and I am gone
何も問題はない、ただ流されて、俺は消えていく
There’s nothing wrong, she turns me on
何も問題はない、彼女が俺を虜にする
I just slip away and I am
ただ流されて、俺は

He’s on, he’s on, he’s on it,
彼はどっぷりハマってる、完全にイカれてる
He’s on, he’s on, he’s on it. (to end)
彼はどっぷりハマってる、完全にイカれてる (終わりまで)

曲情報

 「Beetlebum」(ビートルバム)は、イギリスのオルタナティブ・ロックバンド、ブラーの楽曲。1997年1月20日に、セルフタイトルの5枚目のアルバム『Blur』(1997年)のリードシングルとしてリリースされた。ブラーのフロントマンであるデーモン・アルバーンが、ヘロインとの経験をもとに書いた曲で、ビートルズの影響を受けたサウンドと、アルバーン自身が「眠気を誘うようで、セクシーな雰囲気」と表現するムードを持っている。商業的に成功しないのではという懸念があったものの、このシングルはUKシングルチャートで初登場1位を記録し、ブラーにとって2曲目の1位獲得曲となった。その後、いくつかのブラーのコンピレーションアルバムにも収録されている。

 「Beetlebum」は、デーモン・アルバーンが当時の恋人であったエラスティカのジャスティン・フリッシュマンと過ごしたヘロイン体験にインスパイアされている。アルバーンは当時を振り返り、「あの時期は、多くの人にとってヘロインが深く関わっていた。自分にとってもそうだったし、あの曲はまさにその場所にいるような感じなんだ」と語っている。また、MTVのインタビューでは、この曲について「複雑な感情を描いたもの。ちょっと眠たげで、ちょっとセクシー」と説明している。

 ベーシストのアレックス・ジェームスは、「『Beetlebum』は、バンドが年齢を重ねるにつれて、楽曲がよりシンプルになってきたことを象徴する曲だと思う。その分、より感情を込めて演奏できるようになった」と語っている。同様に、ストリートもこの曲をバンドにとって転換点となる重要な作品だと考えており、「初めて『Beetlebum』のボーカルを聴いたとき、思わず涙が出そうになったよ。『これは特別な曲だ』ってね」と振り返っている。

歌詞の意味

タイトル「Beetlebum(ビートルバム)」の意味

 ローリング・ストーン誌は、この曲のタイトルが「chasing the beetle(ビートルを追う)」というフレーズに由来している可能性があると指摘し、さらにアルバーンの薬物使用と結びつけている。しかし、アルバーン自身は「Beetlebumが何を指すのかはよくわからない。ただ、自分で曲を弾いていたときに自然に口をついて出た言葉なんだ。メンバーに『タイトルを変えたほうがいいかな?』と聞いたけど、みんな『いや、そのままでいい』って言ったんだ。もしそれがしっくりくるなら、過去みたいに無理に整えたりしないことにした。まあ、基本的にはドラッグのことなんだけどね」と語っている。

 プロデューサーのスティーヴン・ストリートは後に「Beetlebumがヘロインについての曲だなんて知らなかった。ただ、アルバーンが作った造語だと思っていたよ」とコメントしている。また、2023年のDig!の記事では、「Beetlebum」という言葉が、コメディアンのスパイク・ジョーンズが1948年にリリースした『ウィリアム・テル序曲』のパロディに登場する馬の名前「Beetlebaum」に由来している可能性もあると指摘している。

 この曲は多くのメディアで「ビートルズへのオマージュ」と評されており、AllMusicのスティーヴン・トーマス・アールワインは、「この曲はわずか5分間で『ホワイト・アルバム』を駆け巡るような楽曲だ」と評している。

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