動画
ミュージックビデオ
オーディオ
曲情報
Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)の楽曲「Born to Be My Baby(ボーン・トゥ・ビー・マイ・ベイビー)」は、ジョン・ボン・ジョヴィ、リッチー・サンボラ、デズモンド・チャイルドによって作詞作曲され、1988年11月24日に4枚目のスタジオ・アルバム『New Jersey』からのセカンドシングルとしてリリースされた。
チャート、記録
翌1989年には、Cash Box Top 100で2位、Billboard Hot 100で3位、Mainstream Rock Tracksチャートで7位を記録したほか、イギリスでは22位、オーストラリアでは30位を記録した。
『Cash Box』誌はこの曲について「ジョン・ボン・ジョヴィがブルース・スプリングスティーンへの敬意を表しているようだ」と評しており、同誌の1989年ポップ・シングル年間ランキングでは22位にランクインしている。
「Born to Be My Baby」は、『New Jersey』からトップ10入りを果たした5枚のシングルのうちの2枚目であり、ロック/メタル系アルバムとしては最多のトップ10ヒット数を記録している。楽曲は成功を収めたにもかかわらず、1994年のベストアルバム『Cross Road』には未収録となったが、2010年の『Greatest Hits』には収録されている。また、アコースティックバージョンはアルバム『This Left Feels Right』に収録されている。
「Livin’ On A Prayer」と似た雰囲気である理由
この曲は「Livin’ On A Prayer」とテーマが似ており、生活のやりくりに苦労する若い労働者階級のカップルについて歌っている。
「君は僕のベイビーになるために生まれ、僕は君の男になるために生まれた。理由を知っているのは神様だけ。でも、きっと神様には計画があったんだろう」という歌詞が示すように、二人が一緒にいるのは神の意志の一部のように描かれている。
この“お決まりのパターン”に聞き覚えがあるなら、それもそのはず。ギタリストのリッチー・サンボラはこの曲をデズモンド・チャイルドと共作しており、チャイルドは「Livin’ On A Prayer」も共作している人物だからである。彼がバンドとの共作に招かれたのは、ボン・ジョヴィのA&R担当デレク・シュルマンの提案だった。結果的にこれは大成功で、チャイルドは「You Give Love A Bad Name」「Bad Medicine」「This Ain’t A Love Song」といった数々のヒット曲にも関わっている。
「アコースティックver.なら1位とれてた」
「Born to Be My Baby」はもともとアコースティック・バージョンで録音されていたが、プロデューサーのブルース・フェアバーンがバンドに再録音を促し、よりハードなロック・スタイルでエレクトロニック楽器を取り入れる形になった。ジョン・ボン・ジョヴィは後に、もしアコースティック版のままリリースされていれば、この曲はチャートで1位になっていたはずだと語っている。
ミュージックビデオ
ミュージックビデオは全編モノクロで撮影され、『New Jersey』期の他のビデオと同様のスタイルとなっている。
非常に低予算のビデオであり、全編スタジオ内で撮影され、「Born to Be My Baby」のレコーディング過程を描いている。フルバージョンではバンドメンバー間の会話が含まれ、最初のバージョンに満足できなかったためにコーラス部分を再録する様子が描かれている。ジョン・ボン・ジョヴィが歌うシーンや、メンバーがマイクの周囲に集まって「ナナナナナナ〜」と歌う場面が印象的である。また、ジョン・ボン・ジョヴィがスタジオにやってきた女性を抱きしめるシーンがあるが、彼女は1989年に結婚したドロシア本人である。
このビデオは、現在は製造されていないプロモーションVHS『New Jersey: The Videos』に収録されたが、ビデオコレクション『Cross Road: The Videos』には未収録。その後、2010年の『Greatest Hits – The Ultimate Video Collection』には収録された。
ビデオのラストでは、ボン・ジョヴィのメンバーが抱き合って喜ぶシーンが描かれており、これは『New Jersey』が全米アルバムチャート1位を獲得したという報告を受けた瞬間である。
歌詞の意味
二人はお金も時間も余裕もない。でも、どんな不安や困難よりも「君と俺は出会うべくして出会った」という確信だけは揺らがない。
外の世界がどうであれ、二人で向き合って生きていくことこそが“計画”であり“運命”だと信じている――そんな力強いラブソング。
日々の暮らしは質素で、未来の展望もぼんやりしている。それでも、「心臓の鼓動が合わさるような一体感」や「一緒なら乗り越えられる」といった思いが二人の支えになっている。
愛情と相互の信頼だけで世界を作っていく――そんな純粋でストレートな「俺たちは運命の相手だ」という宣言。
テレビトレイ(TV tray)とは?
TVトレイテーブル(TV tray table)は、もともとテレビを視聴しながら食事をするために設計された、小型で折りたたみ可能なテーブルのこと。1950年代にアメリカで人気を博し、使用しないときは折りたたんで収納できる利便性から、多くの家庭で使用された。

この歌詞の中では「立派なテーブルなんかじゃないけど、テレビトレイの上の二人分の食事」=「ささやかだけど幸せな時間」というニュアンスでこのアイテムに言及されている。


