動画
曲情報
「Cosmic Girl」(コズミック・ガール)は、イギリスのファンク/アシッド・ジャズバンド、ジャミロクワイが3枚目のスタジオ・アルバム『Travelling Without Moving』(1996年)から2枚目のシングルとして発表した曲である。イギリスでは1996年11月25日にSony Soho Squareから、アメリカでは1997年にWork Groupからリリースされた。ジェイ・ケイとデリック・マッケンジーが作詞作曲し、リック・ポープがプロデュースを担当した。全英シングルチャートで最高6位を記録したほか、イタリアで3位、アイスランドで4位、フィンランドで10位を獲得した。アメリカのダンス・クラブ・ソングス・チャートでは7位に達した。ミュージックビデオはエイドリアン・モートが監督し、スペインで撮影された。シングルのB面にはインストゥルメンタル曲「Slipin’ ‘N’ Slidin’」が収録されており、これはライブ限定曲「Mr Boogie」から派生したもので、同様にボーカル入りのバージョンも存在する。
作曲
「Cosmic Girl」はディスコ・ソングで、リズミカルな「ループビート」に基づき、オフセンターで異世界的なサウンドを生み出している。シンコペーションを用いたリズムは32拍のパターンの中に10回の拍が含まれており、4、7、10、13、16、19、22、25、27、30拍目にアクセントが置かれている。偶然にも、このパターンの最初の4拍はジョージ・ガーシュウィンの「I Got Rhythm」と同じである。歌詞は「ゼログラビティ」「ハイパースペース」「ギャラクシー」「クエーサー」といった言葉を使い、サイケデリックで宇宙的な世界観を表現している。ディスコ時代の雰囲気は、初期の電子シンセサイザーやシンセによるディスコ風ストリングスを取り入れることで強調されている。
パフォーマンス
シングル自体やチャートでの成績は批評家から賛否あったものの、この曲はバンドの代表的な楽曲の一つとして知られ、コンサートでも定番となっている。ライブでは7〜8分にわたって演奏されることが多く、アルバム版のほぼ2倍の長さとなる。2006年には「Classic Club Mixes」シリーズの一環として再発され、「Space Cowboy」「Deeper Underground」「Love Foolosophy」「Alright」と並んで収録された。2019年にはフランスのDJディミトリ・フロム・パリによってリミックスされた。
イギリスでは2017年3月時点で25万580枚を売り上げており、Spotifyで1億1000万回以上再生され、YouTubeでは7500万回以上再生されており、同国で2番目に多くストリーミングされた楽曲となっている。
歌詞の意味
バーバレラとは?
バーバレラとは、1968年公開のカルト的SF映画『バーバレラ』の主人公で、ジェーン・フォンダが演じた宇宙冒険家の女性のこと。未来的でセクシーな衣装に身を包み、宇宙を舞台に様々な冒険と誘惑に出会う姿が描かれた。その奔放で挑発的なキャラクター像は「宇宙的セックスシンボル」として当時のポップカルチャーを象徴し、以降「バーバレラ」という名は“挑発的で魅惑的な宇宙美女”の代名詞となっている。
スタートレックとは?
スタートレックとは、1960年代に始まったアメリカのSFテレビシリーズで、宇宙船エンタープライズ号による宇宙探検を描き、後に映画やスピンオフが多数作られた人気作品。
コズミック・ガールとは?
コズミック・ガールとは、直訳すると「宇宙少女/宇宙的な女子」という意味になる。日本語の「女子」が「女子会」「女子アナ」など、成人した女性にも使えるように、英語の「girl」もそれに近いニュアンスで、成人した女性にも使える。この曲では異世界的で魅惑的な成人女性のことを指している。
クエーサーとは?
クエーサー(quasar)とは、「準星状天体(quasi-stellar object)」の略称で、1960年代に発見されたときには「星のように見えるけど正体不明な強い電波源」だったことから名付けられた。
現在では 銀河中心の超大質量ブラックホールが、周囲のガスや塵を猛烈に吸い込む際に放つ莫大なエネルギーによって極めて明るく輝く活動銀河核(AGN)の一種と理解されている。
トランスポーターとは?
トランスポーターとは、SFに登場する転送装置のこと。人や物体を一瞬で別の場所へ移動させる技術を指し、とくに『スター・トレック』の装置が有名。
ハイパースペースとは?
ハイパースペースとは、SFで宇宙船が光速を超えて航行する際に入るとされる仮想空間のこと。通常の宇宙とは異なる次元を経由して高速移動を可能にする設定である。


