動画
曲情報
「Love Foolosophy」は、イギリスのファンク/アシッドジャズバンド、ジャミロクワイの5枚目のスタジオアルバム『A Funk Odyssey』(2001年)からの3枚目のシングルである。楽曲はジェイソン・ケイとトビー・スミスによって作詞作曲された。タイトルは「fool(愚か者)」と「philosophy(哲学)」を組み合わせた造語で、愛に夢中な自分を表現している。全英シングルチャートで最高14位を記録し、オーストラリア、イタリア、スペインでもトップ20入りを果たした。
イギリスのR&Bシンガー、ビヴァリー・ナイトがバッキング・ボーカルを担当した。彼女はまた、2011年のアルバム『Soul UK』でJamiroquaiのデビューシングル「When You Gonna Learn」をカバーしている。
歌詞
Jamiroquaiのリーダーであるジェイソン・ケイとキーボード奏者のトビー・スミスによって書かれたこの曲は、「愛に目がくらむ」というテーマのバリエーションである。ケイはこの曲について「自分をぞんざいに扱い嘘をついてくる女性について歌っているが、彼が彼女を愛しているせいで認識が歪んでしまって、その結果、彼女の仕打ちを受け入れてしまうんだ」と説明した。
ミュージックビデオ
この曲のミュージックビデオでは、男性(ジェイ・ケイ)と彼の恋人(ハイディ・クルム)が車を運転し、ジェイ・ケイの大邸宅の庭で他の女性たちとパーティーを楽しむ様子が描かれている。この庭は2005年の「Seven Days in Sunny June」のビデオでも使用された。ビデオに登場する車はジェイ・ケイ自身の所有する1958年製ベントレーS1コンチネンタルで、彼が2001年1月に購入したものだった。撮影のため、この車はスペイン南部マルベーリャに運ばれた。
歌詞の意味
この曲は、まばゆい魅力を放つ相手に心を奪われながらも、彼女の言葉や態度が真実かどうか分からず、翻弄され続ける主人公の葛藤を描いている。外見もふるまいも完璧で、魔法のように人を惹きつける存在なのに、その輝きの奥には本当の気持ちが見えず、主人公は惚れた弱みで疑いと期待の間を揺れ動いてしまう。
彼が抱いていた理想や幻想は、相手の曖昧な態度や嘘っぽい言葉によって次々と崩れていく。それでも完全に離れられず、むしろ嘘と分かっていても惹かれてしまう自分自身に呆れ、そんな状態を“愚かな恋の哲学”として自嘲気味に語る姿が印象的だ。
恋の真実を求めながらも、結局は彼女に振り回される自分を止められない。その矛盾に苦しみつつ、「世界なんていらない、君だけが欲しい」という強烈な執着がこぼれ、愛の重さと滑稽さが同時に滲み出る。
全体として、華やかな魅力に心ごと捕まり、嘘と分かっても抜け出せない恋の沼を、スタイリッシュでメロウな雰囲気の中に描いた曲。惹かれずにいられない痛みと心地よさが同時に響く、甘く苦いラブストーリーになっている。
glitters but there’s no goldとは?
“glitters but there’s no gold” はことわざ “All that glitters is not gold”(光るもの必ずしも金ならず)を踏まえたフレーズ。“All that glitters is not gold”は、「見た目の立派なものすべてが、内容も立派だとは限らない。」という意味。この曲では文脈的に、彼女の恋愛感情・誠実さが欠けているというニュアンスが強い。


