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曲情報
「This Is the New Shit」(ディス・イズ・ザ・ニュー・シット)は、アメリカのロックバンドMarilyn Manson(マリリン・マンソン)による楽曲であり、Marilyn Manson、John 5、Tim Sköldによって作詞作曲され、MansonとSköldによってプロデュースされた。バンドの5枚目のスタジオアルバム『The Golden Age of Grotesque』の2曲目に収録され、先行シングル「mOBSCENE」に続く2枚目のシングルとしてリリースされた。
この楽曲は特にイギリスでリリースされ、GoldfrappによるリミックスやGeto Boysの「Mind of a Lunatic」のカバーが収録されていた。2015年にはカナダのDJ兼音楽プロデューサーRezzがリミックスを発表した。また、ミュージックビデオでは「shit」の単語が「hit」に置き換えられている。
背景
MansonはNeveコンソールを使用してこの曲のリフを作成した。『The Golden Age of the Grotesque』のために最初に作られた楽曲であり、Mansonはヒップホップのリズムやビートに対する興味からインスピレーションを得たと語っている。彼は「ビートに独自のフックを持たせ、それからリフを作ることに重点を置いた」と述べている。曲のリフはギターをNeveコンソールに通して作成された。
MansonはPhoenix New TimesのJim Louvauに対し、「『This Is the New Shit』というタイトルの皮肉性は、この曲を聴く誰に対しても向けられた強烈な風刺である」と語った。また、彼はこの楽曲をダダイズムからの影響を受けた作品としており、「歴史、芸術、または創造性において『すべてをやり尽くした。この先どうする?』と感じる瞬間を描いている」と説明している。
批評
Phoenix New TimesのJim Louvauは、「This Is the New Shit」を「素晴らしい楽曲」であり、「Little Horn」と並ぶ自身のお気に入りのMarilyn Mansonの楽曲だと述べた。Exclaim!のLiisa Ladouceurは、この楽曲を「破壊力のある」バンドの代表的な作品と評価した。
Rolling StoneのBarry Waltersは、「古いサウンドの焼き直しのように聞こえるが、それでもなお新鮮さがある」と述べ、「mOBSCENE」とともに「新鮮さと腐敗が共存する楽曲」と評した。StereogumのJoseph Schaferは、この楽曲を「アンセミック(賛美歌的)」と評したが、彼の「Marilyn Mansonのベスト10曲」には含めず、「Mansonは悪のDavid Bowieになろうとしているときに最も輝いていた」とコメントした。
ポップカルチャーでの使用
「This Is the New Shit」は、『CSI: Crime Scene Investigation』のエピソード「Suckers」で使用されたほか、『The Matrix Reloaded』のサウンドトラックや映画『Hatchet』にも収録された。また、イギリスのテレビドラマ『Waterloo Road』のシリーズ8や、BioWareのRPG『Dragon Age: Origins』(2009年)のトレーラーでも使用された。
2007年7月10日から8月7日まで、WWEのECWブランドのテーマソングとして使用された。これにより、長年使用されていたDrowning Poolの「Bodies」に代わる新たなテーマ曲となったが、その後、Harry Slash & The Slashtonesの「This Is Extreme!」およびWWEのオリジナル楽曲「Don’t Question My Heart」に置き換えられた。
歌詞の意味
この曲は情報と刺激が溢れすぎて何も新しく感じられない世界で、人々が惰性でキャッチーな言葉や過激さに流されていく様子を皮肉的に描いている。
「新しいもの」と煽られるものの正体は実際には使い古された刺激の寄せ集めで、結局は大衆がそれに乗せられて踊らされているという構造を歌っている。
社会もメディアも、人々を興奮させるための言葉を並べて騒がせるだけで中身がない、という虚無感が根底にある。
その空虚さを理解しろと呼びかけるのではなく、あえてその騒々しいノリに「立ち上がって参加しろ」と煽ることで、現代社会の滑稽さを強調している。
Babble babble の意味
「babble」は、早口で、混乱した、興奮した、またはバカげた話し方をすること。
「早口で支離滅裂に話す」
「興奮してペラペラ喋る」
「意味のないことをベラベラしゃべる」
「バカみたいにわめく」
bitch bitch の意味
「bitch」はスラングとして非常に広範な意味を持っている。ここでは 「不平・文句を言う」 という動詞の意味と考えられる。
「ネチネチ文句を言う」
「グチグチ不満を垂れる」
「ウダウダ愚痴をこぼす」
つまり “bitch bitch” は、「不平不満を繰り返し言い続ける」 というニュアンスになる。


