動画

Reveal
R.E.M.
- The Lifting
- I’ve Been High
- All the Way to Reno (You’re Gonna Be a Star)
- She Just Wants to Be
- Disappear
- Saturn Return
- Beat a Drum
- Imitation of Life
- Summer Turns to High
- Chorus and the Ring
- I’ll Take the Rain
- Beachball
曲情報
「All the Way to Reno(You’re Gonna Be a Star)(オール・ザ・ウェイ・トゥ・リノ(ユー・アー・ゴナ・ビー・ア・スター))」は、アメリカのロックバンドR.E.M.の楽曲で、2001年7月23日に12枚目のスタジオアルバム『Reveal』からの2枚目のシングルとしてリリースされた。全米Billboard Hot 100にはチャートインしなかったが、全英シングルチャートで24位、イタリアで31位、アイルランドで34位を記録した。
B面には、ロンドンのトラファルガー広場で開催された「South Africa Freedom Day」コンサートでのライブ音源が収録された。このイベントは、南アフリカ大統領ネルソン・マンデラを称え、同国の民主化7周年を記念して行われた。
背景
ピーター・バックがベスト盤『In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003』のライナーノーツで説明しているように、この曲は「リノに行けば有名になれる」と信じている人物について歌っている。曲の仮タイトルは「Jimmy Webb on Mars」で、これは「敬愛するソングライターへの歪んだオマージュ」だったという。
リリース
2023年にマイク・ミルズは、この曲をビル・ベリー脱退後のバンドで最も優れた作品だと評し、「すべてのパートがうまく機能している。ピーターの作曲は素晴らしいし、ベースラインもクール。プロダクションも本当に良い。少し悲しいけれど同時に楽観的でもあり、マイケルの最高の詞の特徴を持っている。喜びと悲劇の両方を内包していて、私たちが求めていたものをすべて掴んでいる」と述べている。
ミュージックビデオ
ミュージックビデオはニューヨーク・ブルックリンのプロスペクト・パーク地区にあるBishop Ford Central Catholic High Schoolで撮影され、マイケル・ムーアが監督を務めた。撮影は同校や近隣の学校に通う学生たちによって行われた。ビデオでは、バックとミルズがキャリアガイダンス室に楽器を持って入るが、出てくるときにはちりとりとほうきを持っている姿が映し出される。また、バンドのマネージャーであるバーティス・ダウンズも学校のアナウンサー役で登場するが、マイクはマイケル・スタイプに奪われてしまう。
このビデオは、バンドのキャリアを総括するコンピレーション『Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011』のiTunes Storeボーナス映像として収録されたが、楽曲自体は同コンピレーションには収められなかった。
歌詞の意味
この曲の「You know what you are / You’re gonna be a star」という繰り返されるサビのフレーズは、違った角度で解釈できるようになっている。
始めは「周囲が信じてくれない中で、君はチャンスに賭けてきた」という流れの中で、「You know what you are / You’re gonna be a star」というフレーズが、「君は自分がスターになると信じている」と素直に読める。これは歌い手からの皮肉・冷笑的な意味として読める。
「まるで袖に『蹴ってくれ』って書いた紙をぶら下げてるみたいだった」という部分は、「身の程知らず」「周囲の評価と自己認識のズレ」を表現している。
「君はあまりにも甘かった」という部分は、スターになろうとしてる文脈で「君は魅力的で愛らしい」という意味でも読めるし、「君は夢見がち」「周囲の評価と自己認識のズレ」という文脈の中で「ナイーブ」「考えが甘い」「夢見がち」「お花畑」という意味でも読める。
Verse2では「君自身も自分の弱点が夢見がちだということを元々わかっていた」と明かされる。その後に続く、「You know what you are / You’re gonna be a star」というフレーズは、「君は自分の限界をわかってる。リノ程度のスターに夢をスケールダウンさせてでも君はスターを目指してる」という意味としても読める。songfacts.comでは、「リノはネバダ州にある街で、安上がりなラスベガスとして知られている。余程、自分への期待値が低い人間じゃない限り、リノでスターになろうとは思わない」と解説されている。
この部分は「ハリウッドなどで大スターになるために変化を受け入れるべきだったのに、君は自分を曲げられず、リノにスケールダウンすることになった」とも読めるし、リノのスターにスケールダウンするという夢の変化を対して気にかけず、気楽な様を表現しているとも解釈できる。
ちなみに「whistled (口笛を吹いた)」は軽視していることを表している。


