動画

Reveal
R.E.M.
- The Lifting
- I’ve Been High
- All the Way to Reno (You’re Gonna Be a Star)
- She Just Wants to Be
- Disappear
- Saturn Return
- Beat a Drum
- Imitation of Life
- Summer Turns to High
- Chorus and the Ring
- I’ll Take the Rain
- Beachball
曲情報
「Imitation of Life(イミテーション・オブ・ライフ)」は、アメリカのオルタナティヴ・ロックバンドR.E.M.の楽曲で、12作目のスタジオアルバム『Reveal』(2001年)に収録され、同年4月から7月にかけて世界各地でシングルとしてリリースされた。作詞作曲はピーター・バック、マイク・ミルズ、マイケル・スタイプによるもので、プロデュースはバンドとパット・マッカーシーが担当している。タイトルはダグラス・サーク監督の1959年の映画『Imitation of Life』(邦題:『悲しみは空の彼方に』)から取られており、青春や大人になることの比喩として用いられている。
R.E.M.の楽曲の中でも特にポップ色が強いこの曲は、希望を抱くエンターテイナーの「張りぼてのパフォーマンス」を見抜く視点と、愛を楽しむ心を描いたものと評される。リリース当時、批評家からはおおむね好意的な評価を受け、とりわけ演奏面が高く評価された。
商業的には、アメリカのBillboard Hot 100で最高83位にとどまったものの、BillboardのTriple-Aチャートでは3週連続1位を獲得。イギリスでは全英シングルチャートで6位を記録し、バンドにとって9曲目のトップ10入りとなった。イタリア、ノルウェー、スペインでもトップ5入りし、ヨーロッパ各国やオーストラリアでもトップ40入りを果たした。2002年の第44回グラミー賞では「Best Pop Performance by a Duo or Group with Vocals」にノミネートされている。
背景とリリース
バンドによれば、このタイトルは前述の映画から取られたが、メンバーは誰もその映画を観たことがなく、単に「青春と大人」を表す比喩として使われたという。また、発表後に、この曲のコード進行が1985年のアルバム『Fables of the Reconstruction』収録の「Driver 8」とほぼ同じであることに気づいたという。当初はアルバムから外されそうになったが、ミックス作業の中でテンポを上げ、アルバムの中でもポップさが際立つ楽曲として仕上げられた。
録音は、カナダのバンクーバー(The Warehouse Studio)、ジョージア州アセンズ(John Keane Studios)、アイルランドのダルキー(The Dalkey Lodge)、フロリダ州マイアミ(The Hit Factory Criteria)の4か所で行われた。
ワーナー・ブラザースは2001年3月23日にヨーロッパのラジオに向けてこの曲を配信し、4月9日・10日にはアメリカの複数のラジオフォーマットに配信。4月16日にはオーストラリアでマキシCDシングル(「The Lifting」のオリジナル版、「Beat a Drum」のデモ、「2JN」を収録)が発売された。その後、ヨーロッパ全土、イギリス、日本、アメリカでCD、カセット、DVDシングル、12インチアナログ盤など多様なフォーマットで順次リリースされ、5月14日にアルバム『Reveal』が発売された。
ミュージックビデオ
ミュージックビデオは2001年2月28日にカリフォルニア州カラバサスで撮影され、ガース・ジェニングスが監督、ニック・ゴールドスミスがプロデュースを担当した。20秒間のプールパーティーのシーンを12台のSuper 8カメラで撮影し、それを組み合わせて前進と逆再生を繰り返す映像として構成。ズームによって、バーベキューで火がつく男性、飲み物を浴びる女性、スタイプのダンス、ミルズがワイングラスのタワーにワインを注ぐ場面、バックが膝の上のサルとともにウクレレを弾く場面などが次々と映し出される。
このビデオは2001年のMTV Video Music Awardsで「Breakthrough Video」と「Best Direction」にノミネートされたが、いずれもファットボーイ・スリムの「Weapon of Choice」に敗れた。ニューヨーク・プレスはこの映像を「実写版ウォーリーを探せ」と評し、テレビ的な編集手法の欠点を暴きながらも独自の映画的価値を保っていると述べた。2011年にはRolling Stone誌がR.E.M.のベストビデオ15本のひとつに選出。テクノロジー系メディアTNWは、このビデオが後のVine動画の先駆け的存在であると指摘している。
歌詞の意味
Charades(シャレード)とは?
Charades(シャレード) は、声を出さずにジェスチャーだけで単語やフレーズを伝えて当ててもらう遊び。日本語では「ジェスチャーゲーム」と呼ばれているゲームのこと。または比喩的に「見せかけ」「茶番」を意味する。
ポップスキル?ウォーターヒヤシンス?
どれも“本物らしさの演出”を示す連想。charades=身ぶりだけの芝居、pop skill=大衆に刺さる見せ方の技、water hyacinth, named by a poet=ただの水草も詩的な名付けで美化される──言葉と演出が現実を“それらしく”見せる、その積み重ねこそ「Imitation of Life(人生っぽいもの、見せかけの人生)」だ、という流れになっている。

