動画

Out of Time
R.E.M.
- Belong
- Half a World Away
- Texarkana
- Country Feedback
- Me in Honey
曲情報
「Me In Honey」は、アメリカのオルタナティヴ・ロックバンド、R.E.M.の7作目のスタジオ・アルバム『Out of Time』に収録された曲で、1991年3月12日にワーナー・ブラザース・レコードからリリースされた。
『Out of Time』によって、R.E.M.の地位はカルト的なバンドから国際的な大成功を収める存在へと成長した。このアルバムはアメリカとイギリスの両方でアルバムチャート1位を獲得し、アメリカでは通算109週間チャートにとどまり、そのうち2度首位を記録した。イギリスでは183週間チャートインし、そのうち1週は首位に立った。アメリカ国内での売上は450万枚を超え、全世界で1800万枚以上を売り上げ、RIAAからは4×プラチナ認定を受けている。
『Out of Time』は1992年にグラミー賞を3部門受賞した。アルバムとして最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞を受賞し、さらにシングル「Losing My Religion」で2部門を受賞した。
歌詞の意味
この曲は、相手から見放されかけている関係の中で、自分の情けなさや惨めさを自覚しながらも、完全には手放せずにしがみついてしまう主人公の複雑な心を描いている。相手は新しいルールを掲げ、もう我慢の限界だと告げる一方、主人公はその言葉を真正面から受け止めるしかない。けれど、受け止めることで余計に心が乱れ、傷つきながらもなぜか惹かれてしまうという倒錯した感情がにじむ。
自分に向けられた苛立ちや拒絶を理解しているのに、その痛みがなぜか快感のように変質し、自分の中に残っていく。世界には他の“甘さ”がたくさんあっても、自分にとっての甘さは相手だけだと信じてしまう依存の強さが静かに見えてくる。
ふいに打ちのめされるような出来事に翻弄されながらも、もう一度優しい言葉を聞きたくて、まだ関係を続けられる理由を探そうとする。しかし事態はさらにややこしくなり、関係の複雑さと責任が重くのしかかってくる。それでも主人公は、自分が受けている痛みをどこかで肯定し、そこにしがみついてしまう。
全体として、壊れかけた関係の中で、自尊心と依存心がぶつかり合う様が、生々しい感情のまま描かれている。見捨てられたくない一心で、それでも壊れていく現実に追い詰められ、最後には「自分はどうなるのか」と問いかけるしかない、その切実さが余韻として残る。


