【曲解説】Sting – Shadows In The Rain

音源

『The Dream of the Blue Turtles』に収録されたスティングのソロバージョン

『Zenyatta Mondatta』に収録されたThe Policeバージョン

曲情報

「Shadows In The Rain」(シャドウズ・イン・ザ・レイン)は、イギリスのミュージシャン、スティングの曲。この曲は1985年6月17日にリリースされたデビュー・ソロ・アルバム『The Dream of the Blue Turtles』(ザ・ドリーム・オブ・ザ・ブルー・タートルズ)に収録された。アルバムはUKアルバムチャートで3位、USビルボード200で2位を記録した。

アルバムからは5枚のシングルがリリースされた。「If You Love Somebody Set Them Free」、「Fortress Around Your Heart」、「Russians」、「Moon Over Bourbon Street」、「Love Is the Seventh Wave」である。アルバムはグラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤー、最優秀男性ポップ・ボーカル・パフォーマンス、最優秀録音技術賞にノミネートされ、インストゥルメンタルのタイトル曲は最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンスにノミネートされた。

歌詞の意味

この曲は語り手が日常の感覚や現実認識を失い、混乱と幻影の中を漂っている状態を描いている。目覚めた場所も覚えておらず、医師からの助言にも耳を貸せないまま、自分は正気だという確信と疑念がせめぎ合う状況が中心に置かれている。語り手の周囲には説明のつかない“影”の存在が現れ、それが現実か幻覚か区別できないまま繰り返し意識に入り込む。

外の雨の中で踊る影の集団は、孤独の投影や精神的な不安定さの象徴として描かれ、語り手はその異様な光景に惹かれながら混乱を深めていく。自分の感覚と外界との隔たりが大きくなり、何が本当で何が錯覚なのか分からないまま問いを重ねる姿が、曲全体の不安定な雰囲気を形成している。

全体として、精神の揺らぎ、孤独、幻影への没入が反復され、語り手が自らの状態を説明しきれずに苦しむ様子が象徴的に表現されている。

Jah(ジャー)とは?

“Jah” は レゲエで神(ヤハウェ)を指す言葉。これはポリス時代の曲で、ポリスはレゲエ要素を取り入れたロックバンドだった。

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