動画
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Abbey Road
The Beatles
歌詞&翻訳
Mean Mister Mustard sleeps in the park
ケチなマスタード爺さんは公園で眠る
Shaves in the dark trying to save paper
電気代を節約するために暗闇で髭を剃って
Sleeps in a hole in the road
道端の穴で眠り
Saving up to buy some clothes
服を買うために貯金している
Keeps a ten-bob note up his nose
鼻に十シリング紙幣を突っ込んでいる
Such a mean old man
なんて品がない爺さんだ
Such a mean old man
なんみっともない爺さんだ
His sister Pam works in a shop
彼の姉のパムは店で働いている
She never stops, she’s a go-getter
決して休まず、働き者だ
Takes him out to look at the Queen
彼を連れ出して、女王を見に行く
Only place that he’s ever been
彼が唯一行ったことのある場所はそこだけ
Always shouts out something obscene
いつも下品なことを叫ぶ
Such a dirty old man
なんてけがらわしい爺さんだ
Dirty old man
けがらわしい爺さん
曲情報
”Mean Mr. Mustard”(ミーン・ミスター・マスタード)は、イギリスのロックバンド、ビートルズの楽曲で、1969年のアルバム『Abbey Road』に収録されている。ジョン・レノンが作詞・作曲し、レノン=マッカートニー名義でクレジットされている。アルバムのB面メドレーの3曲目であり、「Sun King」と連続して録音された。
作曲
この楽曲は、ビートルズがインドに滞在していた際にレノンによって書かれた。レノンは新聞記事に登場した、財産を隠し続ける守銭奴の話から着想を得たとされている。しかし、後に『Anthology』の中でこの曲を「インドで書いたくだらない曲の一つ」と評している。
1968年5月にジョージ・ハリスンの自宅(イーシャー)でデモが録音され、その音源は『Anthology 3』や『The Beatles(2018 Deluxe Edition)』に収録されている。このデモでは、マスタードの妹の名前が「シャーリー」となっていたが、レノンはアルバムの次曲「Polythene Pam」への繋がりを意識し、歌詞を「Pam」に変更したと語っている。
当初、「Mustard」はDメジャーのコードで終わり、次曲「Her Majesty」へと繋がる予定だった。しかし、「Her Majesty」がアルバムの最後に移動されたため、現在の形では「Polythene Pam」へと直接つながる形となっている。元のエンディングを含む完全版は、ビデオゲーム『The Beatles: Rock Band』や『Abbey Road(2019 Super Deluxe Edition)』で聴くことができる。
出典
1967年6月7日付の『Daily Record』には「A Mean Husband Shaved in the Dark(暗闇で髭を剃るケチな夫)」という見出しの記事が掲載され、そこには「ジョン・マスタード」という男性の話が紹介されていた。1980年のインタビューでレノンは、「ある新聞で読んだんだ。5ポンド札を鼻の中ではなく、別の場所に隠していた男について。それを元に書いたんだ」と語っている。
メンバーと担当楽器
Kevin Howlettによると、以下の通りである。
- ジョン・レノン – リード、ハーモニー・ボーカル、リズムギター、ピアノ
- ポール・マッカートニー – ハーモニー・ボーカル、ファズ・ベース
- ジョージ・ハリスン – リードギター
- リンゴ・スター – ドラムス、タンバリン、マラカス
歌詞の意味
meanは意地悪じゃない
Mean Mister Mustard sleeps in the park
ケチなマスタード爺さんは公園で眠る
「mean」には「意地悪」という意味もあるが、ここでは「ケチな」「しみったれた」「下品な」「さもしい」という意味で使われている。
歌のモデルとなった実在の人物は「お金を貯め込むケチな男」として知られていた。