【曲解説】The Doors – Touch Me

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曲情報

「Touch Me」は、アメリカのロックバンド、ドアーズによる楽曲であり、1969年のアルバム『The Soft Parade』に収録された。1968年後半にギタリストのロビー・クリーガーによって作詞作曲され、ブラスやストリングスを多用したアレンジが施されている。サックス奏者カーティス・エイミーによるソロもフィーチャーされている。

この楽曲は1968年12月にシングルとしてリリースされ、Billboard Hot 100で3位(アメリカにおける最後のトップ10ヒット)を記録したほか、Cashbox Top 100では1969年初頭に1位を獲得した(バンドにとってアメリカで3曲目の1位シングル)。カナダのRPMシングルチャートでは1位、オーストラリアのKent Music Reportでは10位を記録したが、前作までの商業的成功にもかかわらず、イギリスではチャートインしなかった。

構成と特徴

ブルース・ボトニックのライナーノーツによれば、この曲は「I’m Gonna Love You」(サビの一節)や「Hit Me」(ブラックジャックに由来)など、さまざまな仮タイトルで呼ばれていたという。冒頭の歌詞は当初「C’mon, hit me … I’m not afraid」であったが、ジム・モリソンがライヴ中に聴衆が文字通り「hit me」を受け取って暴力行為に及ぶことを懸念し、変更された。

楽曲の終盤では、モリソンが「stronger than dirt(汚れより強い)」と叫んでいるが、これはAjaxのCMスローガンからの引用である。

「Touch Me」はトラディショナル・ポップ音楽の影響を受けており、イントロは変ロ短調で記譜され、4/4拍子で進行する。クリーガーは1967年のフォー・シーズンズの楽曲「C’mon Marianne」のギターリフを引用しており、楽曲の終盤にはカーティス・エイミーによるジャズ風のサックスソロが含まれている。

モリソンは1970年の『Downbeat Magazine』のインタビューで、「Touch Me」が「初めてジャズソロを含んだロックヒットになった」ことを誇りに思っていると語っている。

批評

『A to X of Alternative Music』では「Touch Me」は「純金のソウルクラシック」と称されている。AllMusicのジェイソン・イーリアスはこの楽曲を「ポップとラウンジスタイルが融合したもの」と評した。一部の批評家は、この曲がポップとサイケデリック・ロックを組み合わせた、当時としては珍しいスタイルだと指摘している。また、アルバムの他の楽曲と共に、プログレッシブ・ロックへの初期の試みと見る意見もある。

Billboard誌は「『Hello, I Love You』と同様のドライヴ感とリズムを持つヒット曲」としてこのシングルを高く評価し、Cash Box誌は「ドアーズが持つ激しさにビートを加えた見事なトラック」と称賛している。

歌詞の意味

この曲は相手への強い愛情と関係に生じた疑念が並行して示されている。語り手は触れ合いを求めつつ、相手が過去にした約束や他者とのやりとりに答えようとしないことに不安を抱いている。その揺れにもかかわらず、誓いのように長く続く愛情が提示され、緊張と執着が同時に存在する構図となっている。全体として、疑念を含んだ恋愛関係の力学とそれでも揺らがない愛の宣言が対照的に示されている。

Stronger than dirt の意味

Stronger than dirt” は当時のAjax洗剤のキャッチコピー(CMのジングル的なフレーズ)でドアーズがふざけて入れたとされている。

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