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曲情報
「Flip The Switch」(フリップ・ザ・スイッチ)は、イギリスのロックバンド、The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)の21作目のスタジオ・アルバム『Bridges to Babylon』(ブリッジズ・トゥ・バビロン)の1曲目で、1997年9月29日にヴァージン・レコードから発売された。
このアルバムはアナログ盤では2枚組、CDでは1枚組としてリリースされ、1年間に及ぶ世界ツアー「Bridges to Babylon Tour」でプロモーションが行われ、商業的にも成功を収めた。
それまでの数作とは異なり、本作の制作ではボーカルのミック・ジャガーとギタリストのキース・リチャーズによる共同プロデュースに加え、外部から複数の著名プロデューサーを起用している。ダスト・ブラザーズ、ドン・ウォズ、ロブ・フラボニなど多様な人材が参加した。また、ジャガー、リチャーズ、ロニー・ウッド(ギター)、チャーリー・ワッツ(ドラム)らバンドメンバーに加え、各曲に多数のゲストミュージシャンが参加している。アルバムは幅広い音楽性を持ち、ストーンズの定番であるブルース・ロックに加え、サンプリングを用いたヒップホップやラップの要素も取り入れられている。
制作当時、バンド内の人間関係は再び悪化しており、ジャガーとリチャーズは別々に録音を行い、スタジオで顔を合わせることもほとんどなかった。それでも最終的には関係を修復し、アルバム発売後には大規模なツアーを成功させている。
アルバムは批評家から賛否両論の評価を受けたものの、商業的には良好なセールスを記録し、多くの国でゴールドまたはプラチナ認定を獲得した。シングル「Anybody Seen My Baby?」は世界各国でトップ40入りを果たしている。
歌詞の意味
この曲は、傷だらけで瀕死のような主人公が、自分の惨めな状態を冷笑しながらも「まだ行ける」と無理やり前へ進もうとする姿を描いている。
序盤ではボロボロの肉体をまるで観察するように描き出し、その絶望的な状態とは裏腹に高揚感と自暴自棄が混ざった精神状態が示される。
地獄行きではないと強がり、裏社会めいた場所を熟知していると語るが、自分が死ねばただ虫のエサになるだけという冷めた自己認識もある。
何かに向けて身支度を調えるように所持品を列挙しながら、汚れきった深い場所を見下ろし、「自分が完全に埋められる時」を待ち望むように不穏な期待を抱いている。
終盤では死刑のような処置を「贅沢」と呼び、周囲の人間にさえそれを味あわせたいという攻撃的で破滅的な欲望をあらわにする。
全体として、破滅願望と無根拠な勢いが混ざり合い、どこへ行くあてもないまま「準備はできている」と繰り返すことで、行き場を失ったエネルギーと焦燥を表現している。
タイトル「Flip the switch」意味
動詞 flip には“軽くはじく・素早く反転させる・上下に動かす”という意味がある。
そのため、「Flip the switch」という表現は「上下に動く電気スイッチ(家庭の壁スイッチなど)」「レバー式のブレーカー」「大型装置の切り替えスイッチ」といった「カチッ」「パチン」と動くタイプに使われる。(押しボタン式などには使われない)
この歌詞では電気椅子のスイッチを意味している。


