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曲情報
「little monster」(リトル・モンスター)はHYBE所属の韓国のガールズグループ、ILLIT(アイリット)の曲。この曲のブランドフィルムはアルバムリリースに先駆けて2025年6月6日0時に公開された。この曲が収録されている3rd Mini Album 『bomb』は6月16日18時にリリースされる。
歌詞の意味
この曲は心の中でふくらんでいく不安やストレスを“モンスター”として描き、それを仲間と一緒に作り出し、逆に食べてしまうことで乗り越えようとする大胆でユニークなメンタル寓話になっている。怖い存在として飲み込まれるのではなく、自分たちが主導権を握って処理していく、その姿勢が全体の強さと可愛さを作っている。
冒頭の「なにかがおかしい」という直感的なざわめきは、心の奥でざわつき続ける不安そのもの。でも彼女たちはその不安に圧倒されるのではなく「正体をつかんで、捕まえて、調理してしまおう」という発想に切り替えている。これは恐れへの対抗ではなく、不安を自分のテーブルに引きずり込み“かたちにしてしまえば怖くなくなる”というメタファーとして働いている。
モンスターを“甘くて苦い味”“粘りつく悲しみ”として表現しているのも象徴的で、負の感情が単なる敵ではなく、自分の体験に混ざり合うものとして捉えられている。食べてしまうという行為は、ただ消すだけではなく、自分の中に取り込み、消化し、変えていくというイメージに近い。まるで「私たちは弱さも苦さも扱える」と宣言しているようだ。
そして繰り返される “I don’t wanna know”(知りたくない)は拒絶ではなく、必要以上に気にしたり、頭の中で大きくしすぎないための呪文のように響く。気になり始めると止まらなくなる心の癖から、自分を守るためのリズムになっている。
最終的に不安は“飲み込むほど溶けていく”と表現され、ストレスは巨大化するのではなく、逆に自分たちが大きくなる糧になっていく。怖がる自分を責めるのではなく、軽やかに遊び心を持って対処していく姿が、この曲の最も魅力的な部分になっている。
つまりこの曲は、弱さやストレスに呑まれるのではなく、仲間と一緒に笑いながら飲み込んでしまう強さを描いた、小さくて可愛くて、でも芯の強いメンタル変換ソングになっている。


