動画

The Soul Cages
Sting
- Island Of Souls
- All This Time
- Mad About You
- Jeremiah Blues (Part 1)
- Why Should I Cry For You
- Saint Agnes And The Burning Train
- The Wild Wild Sea
- The Soul Cages
- When The Angels Fall
曲情報
「The Soul Cages」(ザ・ソウル・ケージズ)はイギリスのミュージシャン、スティングの楽曲。この曲は1991年1月21日にリリースされたスティングのソロ3枚目のフルアルバムである『ザ・ソウル・ケージズ』に収録された。またこの曲はアルバムからの3枚目のシングルとしてもリリースされた。
歌詞の意味
この曲は荒涼とした漁師の世界を舞台に、失われた父を求める子どもの物語を寓話のように描いている。海が死んだように静まり返った場所で、子どもは不気味で残酷な存在と向き合い、人々の魂が罠のように閉じ込められている光景を目にする。そこにある魂は、荒廃した街や破れた約束、崩れた労働の世界の象徴として、重苦しい現実そのものを背負っている。
物語が進むにつれて子どもは海の支配者のような存在と危険な賭けを交わすことになる。死者の血で作られた酒を飲み比べ、勝てば魂を解放できるが、負ければ永遠に檻に閉じ込められるという残酷な試練だ。その緊張の果てに、漁師の作業場では新たな犠牲が生まれ、檻に囚われる魂がひとつ減り、呪いの言葉だけが残る。
結末では、子どもが父とともに魂の島へ向かう夢が語られ、そこには逃れられなかった現実からの解放や、父との再会への切実な願望がにじむ。海と死と救いが渦巻くこの物語は、喪失を受け止めるための象徴的な旅として描かれ、重くも美しい余韻を残している。
漁師=海の王
歌詞に出てくる”the fisherman“(漁師)は固有名詞ではなく、普通名詞だが、この歌詞の中では唯一無二の存在で、固有名詞的に機能しているキャラクターである。(村上春樹の『世界の終わり』に出てくる登場人物、門番、大佐みたいなもの)
漁師はケージの中に死者の魂を閉じ込め、自らを海の王と嘯く霊的・寓話的な存在である。


