【歌詞和訳】Billy Joel – The Entertainer

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歌詞&翻訳

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
And I know just where I stand
自分の立ち位置は理解してるよ
Another serenader
ただのセレナーデ歌いのひとりで
And another long-haired band
どこにでもいるような長髪バンドのひとつさ
Today, I am your champion
今日のところは君たちのチャンピオンで
I may have won your hearts
君たちの心をつかんだかもしれないけど
But I know the game, you’ll forget my name
ゲームの仕組みはよくわかってる、君は僕の名前なんてすぐ忘れるんだ
And I won’t be here in another year
来年の今頃はもうここにはいないだろうね
If I don’t stay on the charts
チャートに残っていないなら

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
I dress to fit the style
流行に合わせて服も変えるのさ
I wear all kinds of sparkles
キラキラした衣装も身にまとって
I flash the crowd my smile
観客に笑顔をふりまく
And when the night is over
でも華やかなステージでの時間が終われば
And I stand without my clothes
裸のまま立ち尽くしてる
Perspiration stains and varicose veins
汗で黄ばんだシャツ、静脈瘤
My eyes look shot
死んだような目
My belly’s got a pot
腹は出てるし
And there’s a pimple on my nose
鼻には吹き出物までできてる

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
And I’ve had to pay my price
代償だってちゃんと払ってきた
The things I did not know at first
最初はわからなかったことも
I learned by doin’ twice
二度目でやっとわかったよ
Ah, but still they come to haunt me
それでもいまだに奴らはつきまとってくるし
Still they want their say
まだ何か言いたいことがあるらしい
So I’ve learned to dance
だから覚えたんだ
With a hand in my pants
搾取されながらも、笑ってダンスする術をね
Let ‘em rub my neck, and I write ‘em a check
適当に肩を揉ませて、金をあげるんだよ
And they go their merry way
そしたらそいつらは満足して帰っていくから

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
Been all around the world
世界中をまわってきた
I’ve played all kinds of palaces
豪華なステージで歌って
And laid all kinds of girls
いろんな女の子とも寝たよ
I can’t remember faces
顔も覚えてないし
I don’t remember names
名前も思い出せないけど
Ah, but what the hell
まあ、そんなもんさ
You know it’s just as well
結局それでよかったのかもな
Cause after a while and a thousand miles
時間が経って、何千マイルも旅をすれば
It all becomes the same
結局みんな同じに見えてくるんだ

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
I bring to you my songs
君に歌を届けにきた
I’d like to spend a day or two
一日か二日くらい一緒にいたいけど
But I can’t stay that long
そんなに長くはいられない
No, I’ve got to meet expenses
経費もかかるし
I got to stay in line
ちゃんと順番も守らなきゃ
Gotta get those fees to the agencies
エージェントにも取り分を払わないといけないし
And I’d love to stay but there’s bills to pay
本当はもっと一緒にいたいけど支払いが多すぎてさ
So I just don’t have the time
だからそんなに時間はないんだ

I am the entertainer, I come to do my show
僕はエンターテイナー、ショーをするために来た
You’ve heard my latest record
僕の新しいレコード、聴いてくれた?
It’s been on the radio
ラジオでも流れてたよ
Ah, it took me years to write it
何年もかけて書いた曲さ
They were the best years of my life
人生でいちばん充実してた時間だった
It was a beautiful song, but it ran too long
すごく美しい曲だったけど、ちょっと長すぎた
If you’re gonna have a hit
ヒットさせたいなら
You gotta make it fit
決められた枠に収めなきゃいけないからね
So they cut it down to 3:05
それで3分5秒にカットされたんだ

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
The idol of my age
この時代のアイドルさ
I make all kinds of money
いろんなお金が稼げるよ
When I go on the stage
ステージに立てばね
Ah, you’ve seen me in the papers
新聞に載ってたの見たことあるでしょ?
I’ve been in the magazines
雑誌にもずっと載ってるし
But if I go cold, I won’t get sold
でも人気が冷めたら売れなくなるんだ
I’ll get put in the back in the discount rack
ディスカウント商品の棚の奥に押し込まれて
Like another can of beans
缶詰の豆と同じ扱いさ

I am the entertainer
僕はエンターテイナー
And I know just where I stand
自分の立ち位置は理解してるよ
Another serenader
ただのセレナーデ歌いのひとりで
And another long-haired band
どこにでもいるような長髪バンドのひとつさ
Today, I am your champion
今日のところは君たちのチャンピオンで
I may have won your hearts
君たちの心をつかんだかもしれないけど
But I know the game and you’ll forget my name
ゲームの仕組みはよくわかってる、君は僕の名前なんてすぐ忘れるんだ
I won’t be here in another year
来年の今頃はもうここにはいないだろうね
If I don’t stay on the charts
チャートに残っていないなら

曲情報

 「The Entertainer」(ジ・エンターテイナー)は、ビリー・ジョエルが1974年のアルバム『Streetlife Serenade(ストリートライフ・セレナーデ)』から唯一シングルカットした楽曲である。アメリカではBillboardチャートで最高34位を記録した。

 この曲は、ミュージシャンの栄光の儚さと移ろいやすい大衆の嗜好に対する皮肉と風刺に満ちた視点で描かれている。たとえば「Today I am your champion / I may have won your hearts / But I know the game / You’ll forget my name / (And I won’t be here / in another year) / if I don’t stay on the charts」という歌詞では、ヒットチャートにとどまり続けなければすぐに忘れ去られるという芸能界の現実を表現している。このテーマは、後の楽曲「It’s Still Rock and Roll to Me」にも引き継がれている。

作曲とリリース

 曲中の一節では、ジョエルの代表曲「Piano Man」がラジオの放送枠に収めるために5分40秒から3分5秒へと短縮されたことが言及されており、「It was a beautiful song, / but it ran too long / (If you’re gonna have a hit, you gotta make it fit) / So they cut it down to 3:05」という形で皮肉が込められている。実際、シングル盤のラベルには3:05と表記されていたが、実際の長さは3:11で、アルバムバージョンでは3:41だった。

 シングルバージョンでは、アルバムバージョンで1分2秒から始まる3番のヴァースが編集でカットされており、0分40秒から始まる2番の後半にはスティールギターが追加されている。これは本来アルバム版の3番に登場する要素であり、シングルミックスでは3番のインストゥルメンタル要素を2番に先取りして取り込む形になっている。その結果、2番のオリジナルの伴奏(シンセによる下降音など)および3番のヴォーカルは完全にカットされ、3番の伴奏(スティールギター入り)のみが先行して登場する構成となった。

 一部のシングル盤では、B面に「The Mexican Connection(ザ・メキシカン・コネクション)」が収録されていた。

 『Billboard』誌はこの曲を『Streetlife Serenade』の「ベスト・トラックの一つ」と評し、『Cash Box』誌は「『Piano Man』以来最も強力なシングル」として、「業界がアーティストにもたらす鋭いシニシズムに満ちた歌詞」と「力強い演奏とシンセサイザーの使用」を称賛している。『Record World』誌もまた「ウィットに富んだ作品」として評価し、「頂点に立つのは大変だが、そこへ登る道の方がさらに危険だ」というメッセージが込められていると述べている。

歌詞の意味

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