【和訳】Bob Dylan – Just Like A Woman

動画

歌詞&翻訳

Nobody feels any pain
誰も何の痛みも感じていないんだ
Tonight as I stand inside the rain
今夜、俺が雨の中、立ち尽くしていても
Everybody knows that baby’s got new clothes
誰もが知っている、あの子が新しい服を着ていることを
But lately I see her ribbons and her bows
でも最近、俺は彼女の髪留めが
Have fallen from her curls
彼女のカールから落っこちてるのを見たよ

She takes just like a woman, yeah she does
彼女は大人の女みたいに振る舞っている、ああ、そうさ
She makes love just like a woman, yeah she does
彼女は他の女と同じように愛を交わしている、そうさ
And she aches just like a woman
そして彼女は他の女と同じように痛みを感じている
But she breaks just like a little girl
でも、彼女はまるで小さな女の子のように泣き崩れてしまうんだ

Queen Mary, she’s my friend
クイーン・メアリー、彼女は俺の友達だ
Yes, I believe I’ll go see her again
ああ、俺はもう一度彼女に会いに行くことになると思う
Nobody has to guess that baby can’t be blessed
誰の目にも明らかなんだ、この子は幸せにはなれないってことが
‘Til she finally sees that she’s like all the rest
彼女が自分もその他大勢の人と変わらないんだってことに気づくまでは
With her fog, her amphetamine and her pearls
アンフェタミンと真珠で本当の自分を隠そうとしているが

She takes just like a woman, yes
彼女は大人の女みたいに振る舞っている、そうさ
She makes love just like a woman, yeah she does
彼女は他の女と同じように愛を交わしている、そうさ
And she aches just like a woman
そして彼女は他の女と同じように痛みを感じている
But she breaks just like a little girl
でも、彼女はまるで小さな女の子のように泣き崩れてしまうんだ

It was raining from the first
最初から雨が降っていた
And I was dying there of thirst
そして俺はそこで渇きに苦しんでいた
So I came in here
だからここに来たんだ
And your long-time curse hurts
そしておまえの呪いに長いこと苦しめられている
But what’s worse
でも、もっとひどいのは
Is this pain in here
ここにあるこの痛みだ
I can’t stay in here
俺はここにはいられない

Ain’t it clear that I just can’t fit
俺がここに馴染めてないのは明らかだろ
Yes, I believe it’s time for us to quit
そうさ、俺たちの関係を終わりにする時が来たと思う
But when we meet again, introduced as friends
でも、また会う時は、友達として紹介し合おう
Please don’t let on that you knew me when
頼むからおまえが俺を知ってたことは黙っておいてくれよ
I was hungry and it was your world
俺は飢えていたのに、おまえはそれを利用したんだ

Ah, you fake just like a woman, yes, you do
ああ、おまえはまるで大人の女みたいに偽っている、ああ、そうさ
You make love just like a woman, yes, you do
おまえは他の女と同じように愛を交わしている、ああ、そうさ
Then you ache just like a woman
それから、おまえは他の女と同じように痛みを感じている
But ya’ break just like a little girl
でも、おまえはまるで小さな女の子みたいに泣き崩れてしまうんだ

曲情報

 「Just Like a Woman」(読み:ジャスト・ライク・ア・ウーマン、邦題:女の如く)はアメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランの7枚目のスタジオアルバム『ブロンド・オン・ブロンド』(1966年)に収録されている曲である。この曲はディランによって書かれ、ボブ・ジョンストンがプロデュースした。この曲は歌詞が性差別的または女性蔑視的であると批判されており、批評家の反応は様々である。

インスピレーション

 この曲は、ウォーホルの工場でピンナップガールとして活躍したイーディ・セジウィックにインスピレーションを受けたと言われている。セジウィックは『ブロンド・オン・ブロンド』のジャケット写真に登場し、1971年に薬物の過剰摂取で亡くなった。また、フォークシンガー仲間のジョーン・バエズとの関係を歌ったとも言われている。

歌詞の意味

With her fog, her amphetamine and her pearls
アンフェタミンと真珠で本当の自分を隠そうとしているが

 ここは詩的な比喩表現であるため推測するしかない。

真珠(her pearls):
彼女は着飾ることで他人から本当の自分を隠している。「新しい服」や「髪留め(ribbons and bows)」は他人に見せたい「理想の自分」を作り上げるためのものと言える。つまり、真珠(her pearls)とは、他人から本当の自分を隠す霧(fog)だと解釈できる。

アンフェタミン:
一方で覚醒剤の一種であるアンフェタミンは、自分に対して本当の自分を隠す霧(fog)だと解釈できる。そう考えると「誰の目にも明らかなんだ、この子は幸せにはなれないってことが / 彼女が自分もその他大勢の人と変わらないんだってことに気づくまでは」というフレーズは、彼女が自分もその他大勢と変わらないかもしれないという不安や恐怖がありながら、それを認めたくなくて、友人からの評価も下がるような振る舞いをしていることを表していると解釈できる。

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