【曲解説】CORTIS – FaSHioN

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曲情報

「FaSHioN」(ファッション)はHYBE LABELS子会社、BIGHIT MUSIC所属の韓国のボーイズグループ、CORTIS(コルティス)の曲。この曲はThe 1st EP「COLOR OUTSIDE THE LINES」の収録曲として2025年9月8日午後6時にリリースされた。

歌詞の意味

この曲は、ハイブランドに依存せず、東大門の古着市場や弘大のストリート文化といった韓国のリアルなファッション現場から立ち上がる、自分だけのスタイルを誇示するアンセムとして構成されている。安価なTシャツや一万円のパンツのような身近なアイテムを堂々と歌い上げ、その装いをファッションとして世界に提示することで、価値観の反転を主題化している。サビに繰り返される五ドルのTシャツや一万ウォンのパンツは、低価格を恥じるのではなく、むしろ象徴的な強みとして扱われ、視線は巨大規模のビジョンへと拡張される。巨額の象徴として名前が挙がる人物との対比によって、服の価格と理想の大きさの落差が軽快に際立つ。

東廟や弘大といった土地固有の名が前面に提示され、それらがファッションの核となる文化圏として再定義されている点も特徴である。最初のヴァースでは、古着やリメイク品を個性として受け入れる姿勢が示され、周囲の評価に左右されない自己確立が描かれる。海外で作品を仕上げる生活感と、東廟で地元の人に服を見てもらう日常が同居し、この対照性がアイデンティティの一部となっている。

プリコーラスでは、東廟が学びの場のように描かれ、弘大から清潭洞へと文化が広がる構図が提示される。街から街へとムーブメントが波及し、仲間とともに拡張していく世界観が強調される。次のヴァースでは、三万ウォンの古着ジャンパーを即決で購入する高揚感や、格式高いイベントを想起させる誇張表現が交錯し、古着文化の雑多で活力ある面と創造性が結び付けられる。東廟で鍛えられた体力さえもファッションの一部として扱われ、ストリートのエネルギーが濃密に反映されている。

再生のたびに示される、使い古された服に新たな生命が宿るという表現は、低価格の素材に創造性を与える精神を象徴する。価値の基準がブランドや価格ではなく、着こなしと自己のエネルギーによって物を名品に変える姿勢が明確に示されている。全体を通じて、この曲はファストファッションでも高級ブランドでもない、個々の選択とスタイルを中心に据える文化的宣言として構成される。東廟、弘大、清潭洞といった街が象徴するのは、境界を超えて広がるストリート文化のうねりであり、服の値段ではなく、態度とビジョンによってファッションそのものを形成する立場に立つという思想である。

Bezos(ベゾス)とは?

Bezosとは、アマゾン創業者ジェフ・ベゾスのこと。世界的な富豪であり、歌詞では巨額の富の象徴として使われている。

東廟(トンミョ)とは?

東廟(トンミョ)とは、ソウルにある古着市場のこと。掘り出し物の古着が安く手に入ることで知られ、若者やファッション好きに人気。

弘大(ホンデ)とは?

弘大(ホンデ)とは、ソウルの弘益大学周辺エリアのこと。若者文化、クラブ、ライブハウス、アート、ファッションの中心地。

アン・ゴンホとは?

アン・ゴンホとは、CORTISのメンバー。

swag(スワッグ)とは?

swagとは、ヒップホップ文化で使われるスラングで、自信やカリスマ性、スタイルの格好良さを示す。

‘빈티지져스’(ヴィンテージ・ジーザス)とは?

‘빈티지져스’とは、vintage(古着)と Jesus(神、救世主)を組み合わせた造語のこと。古着のカリスマや救世主的存在を意味する。

cop copとは?

cop copとは、スラングで「買う」「ゲットする」を意味する表現のこと。特に服やスニーカーなどのアイテムを手に入れることを指す。

清潭洞(チョンダムドン)とは?

清潭洞(チョンダムドン)とは、ソウル江南区にある高級エリアのこと。ラグジュアリーブランドの路面店や高級レストランが集まるファッション街。

Met Galaとは?

Met Galaとは、ニューヨークのメトロポリタン美術館で毎年5月に開催されるファッション界最大の慈善イベントのこと。正式名称は「Metropolitan Museum of Art Costume Institute Gala」。世界中のデザイナー、セレブ、アーティストが参加し、テーマに沿った華やかな衣装で登場することで知られる。ファッション界の「オスカー」とも呼ばれる。

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