動画
曲情報
「Solo」(ソロ)は、韓国の歌手・ラッパーであるJENNIE(ジェニー)によるデビューソロシングルであり、2018年11月12日にYGエンターテインメントとInterscopeを通じてリリースされた。本楽曲はTeddyによって作詞され、Teddyと24によって作曲された。音楽的にはダンス、ポップ、ヒップホップにEDMの要素を加えた構成となっており、歌詞の内容は失恋後の自立をテーマにしている。
「Solo」は韓国国内で商業的成功を収め、GaonデジタルチャートおよびBillboard K-pop Hot 100で2週連続1位を記録した。国際的にも、JennieはアメリカのBillboard World Digital Songsチャートで1位を獲得した初のK-POP女性ソロアーティストとなり、カナダ、日本、マレーシア、ニュージーランド、スコットランド、シンガポール、イギリスなどでもチャートインを果たした。韓国音楽コンテンツ協会(KMCA)からは、250万のデジタルユニット、25万のフィジカルユニット、1億ストリーミングの突破によりトリプルプラチナ認定を受け、日本レコード協会(RIAJ)およびニュージーランドのRecorded Music NZ(RMNZ)からはゴールド認定を獲得している。
楽曲のミュージックビデオはハン・サミンが監督を務め、シングルと同時にBLACKPINKの公式YouTubeチャンネルで公開された。映像はイギリスで撮影され、無垢な少女から自立した強い女性へと変化していくJennieの姿を描いている。2024年には、女性K-POPソロアーティストとして初めてYouTubeでの再生数10億回を突破した。
「Solo」のプロモーションとして、Jennieは韓国の音楽番組『人気歌謡』と『ショー! 音楽中心』でパフォーマンスを披露したほか、BLACKPINKのワールドツアー『In Your Area』でも同楽曲を披露した。第34回ゴールデンディスクアワードではベスト・デジタル・ソング賞を受賞している。
レコーディングと構成
2018年11月12日の記者会見にて、Jennieは「Teddyのスタジオで曲を作っていて、ただガイドを録っただけだった。ソロ曲を意識していたわけではなく、『新しいのがあるから試してみよう』と言われて録った曲が、すごく合っていた」と語った。また、「恋愛をしていると、相手が望む自分を演じてしまって、本当の自分を見せられなくなる。そういった感情を表現したかった。別れによる心の傷よりも、むしろ自由に自分を表現することにフォーカスした」と楽曲の意味について説明している。
Jennieは作詞クレジットはないものの、楽曲のコンセプトに関しては自身が深く関わっており、「コンセプトやスタイルなどに多くのアイデアを出したので、最初から強い繋がりを感じていた」と述べている。
「Solo」はTeddyと24によって作曲されており、変ホ短調で構成され、テンポは毎分95ビート、楽曲の長さは2分50秒。ダンス、ポップ、ヒップホップの要素にEDMを取り入れた楽曲である。SBSのカン・ギョンユンは、本楽曲の歌詞が「内向的で弱い少女」と「自立した強い女性」という2つのテーマを行き来していると指摘している。
歌詞の意味
この曲は、恋愛に縛られて自分らしさを失っていた主人公が、その関係をきっぱり手放し、自分だけの人生を堂々と歩き出す瞬間を描いてる。相手に合わせるために演じていた姿や、気遣いばかりの毎日にうんざりし、もう誰かの期待を背負っていたくないという強い意志が冒頭から溢れている。
恋にときめきも感動もなくなったと悟った時点で、未練や罪悪感にとらわれず、自分を優先する決断へと踏み切る姿が力強い。別れたあとの主人公は弱さではなく、むしろ解放と高揚を手に入れ、誰かの影にいる存在から、自分自身が中心に立つ存在へ変わっていく。王冠や玉座といったイメージが象徴するのは、他者に頼らず自分の価値で立つという誇り。
過去の関係にはときめきの裏に別れや涙がつきまとい、それを繰り返すことに疲れたからこそ「ひとりでいるほうが自分らしく輝ける」と気づく。自由な風や星空に重ねたイメージは、制限から抜け出してどこまでも遠くへ行き、もっと大きく明るく輝きたいという願いを表している。
全体として、恋愛を失った悲しみではなく、自分自身を取り戻す喜びを高らかに宣言する解放の歌。依存や執着を捨てて、自分の力で堂々と前に進む女性の姿が、清々しく輝いて描かれてる。


