【曲解説】Lenny Kravitz – Are You Gonna Go My Way

動画

曲情報

『Are You Gonna Go My Way』(アー・ユー・ゴナ・ゴー・マイ・ウェイ、邦題:自由への疾走)は、アメリカのシンガー、レニー・クラヴィッツの3作目のスタジオ・アルバムであり、1993年3月9日にヴァージン・レコードから発売された。ニュージャージー州ホーボーケンのウォーターフロント・スタジオでヘンリー・ヒルシュによって録音された。本作はクラヴィッツにとってアメリカ・ビルボード200で初めてトップ20入りしたアルバムであり、オーストラリアとイギリスでは初の1位を獲得するなど、世界的な成功を収め、彼の人気を確立する作品となった。

アルバム情報

このアルバムはファンや音楽評論家から好評を得ており、クラヴィッツの代表作のひとつとされている。音楽的には、ジミ・ヘンドリックス、ザ・ビートルズ、カーティス・メイフィールド、スライ&ロビー、プリンスといったアーティストからの影響が色濃く反映されている。追加のギター演奏にはクレイグ・ロスが参加している。

シングル

リードシングル「Are You Gonna Go My Way」は、オーストラリアのシングルチャートで1位、アメリカのメインストリーム・ロック・チャートでも1位を獲得し、両国での初のナンバーワン・シングルとなった。全米ではエアプレイ限定だったためBillboard Hot 100にはチャートインしなかったが、全世界的にヒットし、イギリスとフランスで4位を記録した。1990年代を代表するアンセムのひとつとされ、ゲーム『グランツーリスモ3 A-spec』(GT Remix収録)や『ギターヒーロー ワールドツアー』『ギターヒーロー ライブ』でも使用された。

2枚目のシングル「Believe」は、信念や自由をテーマにしたロック・バラードで、Billboard Hot 100で60位、メインストリーム・ロックで15位、モダン・ロックで10位、イギリスで30位、オーストラリアで8位を記録した。

3枚目のシングル「Heaven Help」はR&Bとソウル色の強い楽曲で、Billboard Hot 100で92位に初登場後、最高80位まで上昇した。「Spinning Around Over You」との両A面シングルとしてもリリースされ、R&B/Hip-Hopチャートで92位を記録。イギリスでは20位に入り、アルバムから2曲目のトップ20ヒットとなった。

最終シングル「Is There Any Love in Your Heart」は、メインストリーム・ロックで19位、イギリスで52位、オーストラリアで32位を記録した。

「Spinning Around Over You」は『リアリティ・バイツ』のサウンドトラックに収録された後、アルバムのボーナストラックとしても追加され、「Heaven Help」との両A面でBillboard Hot 100で80位を記録した。

チャート成績

本作はアメリカではBillboard 200で12位を記録し、イギリスとオーストラリアでは1位を獲得。特にヨーロッパや南米の主要市場でも大きな成功を収めた。2008年3月時点でアメリカ国内で220万枚を売り上げている。表題曲はクラヴィッツの代表曲のひとつとされ、グラミー賞2部門にノミネートされた。オーストラリアのTriple Jによる音楽投票「Hottest 100 of 1993」では28位に選出された。

歌詞の意味

この曲は、自分が世界をよりよい方向へ導くために生まれてきたという強い使命感を抱く主人公が、人々に同じ道を歩む意志があるのか問いかける内容になっている。自分の役割は終わるまで立ち止まらないという覚悟があり、困難があっても前へ進むというエネルギーが全体に満ちている。

続く展開では、争いや悲しみが絶えない現実を変えるために、互いに向き合い、関係を作り直し、この星をもう一度ひとつにまとめなければならないというメッセージが語られる。破壊や憎しみによって命を奪い合う状況に強い疑問を投げかけ、愛やふれあい、喜びを取り戻すべきだと説く姿が印象的。

全体を通して主人公は、自分の信じる道に共に歩んでほしいと相手に真っ直ぐに問いかけ続ける。力強いリズムとともに、人類への呼びかけと個人的な願いが重なり合い、理想と情熱をストレートに表現した曲になっている。

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