動画
ミュージックビデオ
オーディオ

Ten Summoner’s Tales
Sting
- Saint Augustine In Hell
- It’s Probably Me
- Everybody Laughed But You
- Shape Of My Heart
- Something The Boy Said
- Epilogue (Nothing ‘Bout Me)
歌詞&翻訳
Lay my head on the surgeon’s table
俺の頭を手術台に乗せてみろ
Take my fingerprints if you are able
指紋を取ってみろ、できるもんならな
Pick my brains, pick my pockets
脳を調べて、ポケットを探って
Steal my eyeballs and come back for the sockets
眼球を奪って、ついでにソケットまで持っていけ
Run every kind of test from a to z
AからZまであらゆる検査をしてみろ
And you’ll still know nothin’ ‘bout me
それでもお前は俺のことをまるでわからないままさ
Run my name through your computer
俺の名前をコンピューターにかけ
Mention me in passing to your college tutor
大学の教授にちらっと話してみろ
Check my records, check my facts
記録を調べ、事実を確かめ
Check if I paid my income tax
俺が所得税を払ったかどうかチェックしてみろ
Pore over everything in my c.v
履歴書の細かいところまで調べてみても
But you’ll still know nothin’ ‘bout me
それでもお前は俺のことをまるでわからないままさ
You’ll still know nothin’ ‘bout me
それでもお前は俺のことを何もわかっちゃいない
You don’t need to read no books on my history
俺の歴史について本を読む必要なんてない
I’m a simple man, it’s no big mystery
俺は単純な男、何の謎もない
In the cold weather, a hand needs a glove
寒い時には手袋が必要なように
At times like this, a lonely man like me needs love
こんな時、孤独な男には愛が必要なんだ
Search my house with a fine tooth comb
家の隅々まで念入りに探してみろ
Turn over everything ‘cause I won’t be home
何もかもひっくり返せ、どうせ俺は家にいない
Set up your microscope, and tell me what you see
顕微鏡を覗いて、何が見えるか言ってみろ
But you’ll still know nothin’ ‘bout me
それでもお前は俺のことをまるでわからないままさ
You’ll still know nothin’ ‘bout me
それでもお前は俺のことを何もわかっちゃいない
You’ll still know zip a-bout me
それでもお前は俺のことを一切理解できないんだ
You’ll still know nothin’ ‘bout me
それでもお前は俺のことを何もわかっちゃいない
‘Bout me, ′bout me
俺のことを、俺のことを
′Bout me, still know nothing ‘bout me
俺のことを、それでも俺のことを何もわかっちゃいない
Still know nothing ′bout me, still know nothing ′bout me
それでも俺のことは何もわからないままだ
曲情報
「Nothing ‘Bout Me」 (ナッシング・バウト・ミー) は、イギリスのシンガーソングライター・Sting (スティング) による楽曲であり、4枚目のスタジオアルバム『Ten Summoner’s Tales』(1993年) からの最後のシングルとしてリリースされた。カナダでは1993年秋にシングルとして発売されたが、その他の地域では1994年2月初旬にA&M Recordsよりリリースされた。この曲は、アメリカのBillboard Hot 100で57位、Cash Box Top 100で43位を記録し、イギリス、カナダ、オランダでもトップ50にランクインした。
楽曲構成
「Nothing ‘Bout Me」はAABA構造の楽曲であり、各ヴァースの終わりとコーダに向かう部分でコードが上昇する特徴を持つ。また、ウォーキング・ベースラインが全編にわたって使用されている。メロディはE♭キーの1、3、5、7、9、13音を用いたヘクサトニックスケールを形成しているが、Christopher Raitの2019年の博士論文 (カナダ・ヨーク大学) によると、「むしろ三次積み重ねとして認識されることが多い」とされている。
スティングはこの曲について、「アルバムを出すたびに受ける素人心理学への皮肉」と語っている。「リスナーは歌詞を分析することで、俺のことを理解できると考えている。そして、それはある意味で正しいのかもしれない。ただ、それが俺の意図に合っているかは疑問だ。この曲はそれを回避する試みであり、ユーモアのつもりで書いた」と述べている。
批評と評価
「Nothing ‘Bout Me」に関するレビューでは、その歌詞の内容が多く言及された。『Baltimore Sun』は「スティングは、この曲で彼のインタビューを読み、歌詞を分析することで彼の本質を理解したと考えるアームチェア心理学者たちを嘲笑している」と評した。『Rolling Stone』は、「批評家たちがスティングの人生について固定観念を押し付けようとすることを、この曲で批判している」と指摘した。『San Antonio Express』は、「歌詞は鋭いが、曲調はそれほどシリアスではなく、むしろ軽快な印象を持つ」と評価した。
一方で、『The Daily Telegraph』は「Nothing ‘Bout Me」の出来について批判的な意見を述べ、「この曲は、ジミー・ネイルのパブ・ロックの未発表曲のように聞こえる」と評した。
歌詞の意味
zip a-bout me の意味
You’ll still know zip a-bout me
それでもお前は俺のことを一切理解できないんだ
このフレーズにおける “zip” はスラングで “nothing”(ゼロ・何もない) という意味。つまり繰り返されるサビのフレーズ「You’ll still know nothin’ ‘bout me」と全く同じ意味の言い換えである。