音源

The Soul Cages
Sting
- Island Of Souls
- All This Time
- Mad About You
- Jeremiah Blues (Part 1)
- Why Should I Cry For You
- Saint Agnes And The Burning Train
- The Wild Wild Sea
- The Soul Cages
- When The Angels Fall
曲情報
「Island Of Souls」(アイランド・オブ・ソウルズ)は、イギリスのミュージシャン、スティングの曲。この曲は1991年1月21日にリリースされた3枚目のフル・スタジオ・アルバム『The Soul Cages』(ソウル・ケイジズ)に収録された。アルバムはイギリスでスティングにとって2作目のナンバーワンとなった。
このアルバムからは「All This Time」(オール・ディス・タイム)、「Mad About You」(マッド・アバウト・ユー)、「The Soul Cages」(ソウル・ケイジズ)、「Why Should I Cry for You?」(ホワイ・シュッド・アイ・クライ・フォー・ユー)の4枚のシングルがリリースされた。
アルバムのタイトル曲「The Soul Cages」は、1992年の第1回グラミー賞最優秀ロック・ソング賞を受賞した。
歌詞の意味
この曲は造船業を背景に、労働者階級の親子が抱える閉塞と喪失を描く物語と解釈される。主人公の少年は造船所の近くで生まれ、父と同じく造船の世界で育つ。巨大な船体が日常の光景を覆い尽くす環境で、父は重労働に従事しながら酒に依存し、希望を持てないまま歳を重ねていく。少年はその姿を見て将来への不安を強め、同じ運命に縛られる予感に苛まれる。
造船という産業は町に依存する一方で、労働者に厳しい環境を課す存在として描かれる。少年は船の内部で働く男たちの姿を、逃れがたい檻のようなものとして捉えている。その中で発生した事故によって父は重傷を負い、わずかな補償と短い余命を告げられる。産業に人生を捧げた父が最終的に受け取るものの虚しさが強調される。
少年は現実の残酷さに直面しながら、父と共に町や産業の支配から逃れる幻想を抱く。海へと向かう船を、逃避と自由の象徴として夢想する姿が繰り返し示される。その船は石炭を積まない象徴的な存在として描かれ、労働や産業から切り離された純粋な移動手段のように扱われる。二人がどこにも見つからない遠い場所へ渡るというイメージは、現実では叶わない救済を象徴する終末的な願望として示される。
全体としてこの曲は、衰退する重工業の町に生きる人々の宿命、親子が共有する労働者階級の循環、そして厳しい現実からの逃避を夢に託す心理を中心に構成された物語となっている。


