動画
曲情報
「Seventeen」(セヴンティーン)は、アメリカのハードロック・バンド、Winger(ウィンガー)のデビュー・アルバム『Winger』(1988年)からのシングルである。1989年にリリースされ、全米Billboard Hot 100で26位を記録した。VH1の「史上最高のハードロック・ソング100」では第87位に選出されている。シングルのB面にはアルバム収録曲「Poison Angel」が収められた。
背景
ボーカルのキップ・ウィンガーによると、この曲の着想はビートルズの「I Saw Her Standing There」に含まれる歌詞「Well she was just seventeen / If you know what I mean / And the way she looked / Was way beyond compare」から得たものであった。ただし、当時は一部の地域で17歳が未成年と見なされることを意識していなかったと述べている。
ギタリストのレブ・ビーチが15歳の頃に作ったリフを元にしており、長く使われることがなかったものをキップが曲に組み込んだ。彼らはレッド・ツェッペリンの楽曲を意識して「ヴァース部分を奇妙なシンコペーションで構成しよう」と試みたと語っており、具体的な曲名は忘れたが「The Crunge」か「Walter’s Walk」であった可能性が高いという。
キップは「『Seventeen』の面白いところは、カバーバンドが演奏しようとしても正確にリフを再現できるのを見たことがないことだ。この曲はメロディーラインが自信に満ちている一方で、演奏面では複雑なリフやシンコペーションが多く、歌いながら弾くのも非常に難しい。平均的なバンドには挑戦的な楽曲だ」と述べている。
歌詞の意味
この曲は、年下の少女に強く惹かれた主人公が、その危うい関係にのめり込んでいく様子を描いている。出会った瞬間に一目惚れし、相手の小悪魔的な振る舞いに振り回されながらも、どうしても距離を縮めたいという欲望が膨らんでいく。
少女のほうも誘惑するような言葉を投げかける一方で、まだ心の準備ができていないと示すなど、近づいたり離れたりする曖昧な態度を取る。その不安定さが主人公をさらに夢中にさせ、危険だとわかっていながら突き進んでしまう。
物語の中心には、少女がまだ若すぎるという周囲の警告があり、主人公自身もそれを認識している。しかし自分の気持ちを抑えられず、理性より衝動が勝ってしまう葛藤が曲全体を貫いている。
全体として、欲望と危うさが交錯する関係の緊張感を、ロックらしい刺激的な語り口で描いた内容になっており、主人公が抱える倫理的な迷いと危険な魅力への依存が生々しく表現されている。
“leather glove”(革の手袋)とは?
“leather glove”(革の手袋)は「ピッタリとフィットする」「スムーズに滑る」「強さや支配の象徴」といったイメージがあるため、彼女との関係をそう例えている。


