【曲解説】Eric Clapton – Layla

動画

アコースティックバージョン

Derek & The Dominosバージョン

曲情報

「いとしのレイラ」(原題:Layla)はエリック・クラプトンとジム・ゴードンが作曲した曲で、元々は彼らのバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノスが唯一のスタジオアルバム『いとしのレイラ』(1970年)の13曲目として録音した。対照的な楽章はクラプトンとゴードンが別々に作曲した。

Laylaの背景

エリック・クラプトンは、親友であるジョージ・ハリスンの妻、パティ・ボイドへの秘めた恋心を表現するために「Layla」を書いた。この楽曲のタイトルは、イスラムの物語「ライラとマジュヌーン」にインスパイアされている。元々はバラードとして書かれたが、デュアン・オールマンによるギターリフが加わり、ロック調に仕上がった。

パフォーマンスの難しさ

クラプトン自身が語るように、この曲(デレク・アンド・ザ・ドミノスのバージョン)はライブで演奏するのが難しい。対立するメロディーラインが同時に演奏されるため、5人以上の編成が必要になる。

歌詞の意味

この曲はどうしようもないほど激しい片想いにのめり込み、その想いが報われない苦しさで心がかき乱される様子をむき出しに描いてる。主人公は相手に寄り添おうとしながらも距離を縮められず、相手が抱えている問題を支えたい気持ちと、自分の愛が届かない焦燥のあいだで揺れ動いている。

愛を捧げても受け取ってもらえない状況は彼を追い詰め、誇りも理性も振り切ってすがりつくような心境へ追いやる。相手の存在が世界をひっくり返してしまい、冷静さを保てず、感情の限界に追い込まれていく。

それでも諦められず、どうにか関係の突破口を探そうとするが、希望と絶望が交互に押し寄せ、愛が無駄に終わるのではないかという不安が胸を締めつける。高ぶった音と叫ぶような感情が重なり、どうしても届かない相手に向かって心を投げ続けるしかない苦しさが全体を貫く曲になっている。

error: Content is protected !!