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曲情報
「レディ・マーマレード」はバズ・ラーマン監督の映画『ムーラン・ルージュ!』(2001年)のメドレーの一部として使用された曲である。映画のサウンドトラックアルバム用に、クリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア、ピンクが新しいバージョンをレコーディングし、 2001年4月にサウンドトラックの最初のシングルとしてリリースされた。ミッシー・エリオットと共同作曲者のロックワイルダーがプロデュースしたこの曲には、エリオットによるイントロとアウトロが含まれている。歌詞はオリジナルバージョンから変更されておらず(ヴァースはオリジナルとほぼ同じ)、リル・キムのラップヴァースが唯一の目立った追加点である。リワークされたバージョンでは、曲の舞台がニューオーリンズからパリのムーランルージュに移されている。
アギレラは、エリオット、ピンク、マイア、リル・キムとこの曲でコラボレーションするというアイデアを、提案されたときすぐに受け入れたと語った。「私は彼女たち全員のファンだから、彼女たちと同じ曲で何かをする、つまりコラボレーションするってことは、私にとって本当に大きなことなの」と彼女は語った。
原曲はボブ・クルーとケニー・ノーランが作曲した曲で、1974年11月5日にアメリカのファンク・ロック・グループ、ラベルによってリリースされ、ビルボード・ホット100チャートで1週間1位を獲得し、カナダのRPMナショナル・シングル・チャートでも1位を獲得した。2021年、ラベルのバージョンは「文化的、歴史的、または美的に重要である」としてアメリカ議会図書館の全米録音資料登録簿に保存された。
歌詞の意味
この曲は、ムーラン・ルージュの艶やかで刺激的な世界を背景に、女性たちの力強さと誘惑のエネルギーを鮮烈に描いている。自分の魅力を自在に操りながらも、男性に依存せず堂々と生きる姿勢がビートとともに押し出され、遊び心と自立心が共存する奔放なムードが全体を包む。官能的な出会いや一夜の熱気が描かれる一方で、女性側の視点は常に主体的で、欲望も選択も自分で握っているという誇りが滲む。華やかな街の光、酒や香りの漂う部屋、鮮烈な存在感を放つ女性たちが絡み合い、エネルギッシュで開放的な高揚感が一気に弾ける曲。
タイトル「Lady Marmalade(レディ・マーマレード)」の意味は?
「Lady Marmalade(レディ・マーマレード)」は、直訳すると「マーマレード夫人」や「マーマレード嬢」となるが、これは単なる人名ではなく、“セクシーで魅力的な女性”を象徴するあだ名(ニックネーム)として使われている。
1974年にラベル(Labelle)がリリースしたオリジナルバージョンでも、「Lady Marmalade」はムーラン・ルージュにいる高級娼婦の呼び名として使われている。
クレオール(Creole)とは?
- 植民地時代の混血文化を持つ人々
特に、ラテンアメリカやカリブ海、ルイジアナ地方で生まれた、ヨーロッパ系・アフリカ系・先住民などの文化が混ざった人々を指す。 - ルイジアナ州(ニューオーリンズ)に根ざした文化圏
音楽(ジャズ、ブルース)、料理(ガンボ、ジャンバラヤ)などが特徴。
この曲における使われ方:
「Creole Lady Marmalade」の “Creole” は、エキゾチックで情熱的、そして多文化的な魅力をもつ女性像の比喩として使われている。
ムーラン・ルージュ(Moulin Rouge)とは?
意味:
- フランス・パリに実在するキャバレー(劇場)
- 1889年創業で、赤い風車(ムーラン・ルージュ=「赤い風車」)が目印
- カンカン・ダンスなどを象徴とするナイトエンターテインメントの聖地
- 2001年の映画『ムーラン・ルージュ』でも有名になった
この曲における意味:
- セクシーで派手で、自由奔放な女性たちが集まる場所の象徴
- 女性の解放・自立・官能性を象徴する舞台として描かれている
soul sista(ソウル・シスタ)とは?
soul sista(ソウル・シスタ)は直訳すると「魂の姉妹」だが、実際の姉妹ではなく、魂の深い部分でつながりを持てる絆の深い親友や仲間を意味する。特に黒人英語(AAVE)でよく使われる。
Mocha Chocolata(モカショコラータ)とは?
Mocha Chocolata(モカショコラータ)はこの歌詞の中では女性の肌の色を官能的・魅力的に表現する比喩表現として使われている。ピンクやアギレラは白い肌をしているが、1974年のオリジナル「Lady Marmalade」は、黒人女性グループLaBelleによって歌われた曲であるため、「Color of café au lait」(カフェオレの肌)や「Mocha Chocolata」(モカショコラータ)という言葉を用いて褐色の肌の美しさを比喩的に表現している。
boudoir(ブドワール)とは?
boudoir(ブドワール) とは、もともとはフランス語で「上流階級の女性が使う私室」「寝室の隣にある小さな部屋」などを意味する。英語でもそのまま「boudoir」として使われ、化粧や着替えをするプライベートな空間、プライベートな応接室などを指す。



