動画
- Mellow Song
- Trailerpark
- Caramel
- Trimm Trabb
- No Distance Left To Run
- Optigan 1
曲情報
「Mellow Song」（メロウ・ソング）は1999年3月15日にリリースされたブラー6枚目のスタジオアルバム『13』に収録された曲。
歌詞の意味
この曲は日常の場所を離れた主人公が自身の内面と向き合いながら漂うように進んでいく心象風景を描く。移動する乗り物の中で自分がどこに向かっているのか判然とせず、身体感覚が揺らぎ、感情の麻痺や空虚さが重なる状態が表現されている。時間感覚が乱れ、自己の輪郭が曖昧になる様子が、断片的なイメージとして立ち上がる。
続くパートでは眠気や停滞を断ち切ろうとする意志と、孤独の中で天体に自己を重ねる姿が示され、現実から距離を置きながらも、どこか帰属を求める心情がにじむ。月への親近感は、他者との断絶を埋める象徴として機能している。
曲中盤では、過去の場所や特定の相手を忘れようとする試みが語られるが、終盤ではその相手への未練が静かに表面化する。疎遠と希求が同居し、離れたはずの存在に対する感情が抑えきれない形で吐露される。
全体として、逃避と自己喪失、そしてかすかな愛情の残滓が交錯し、目的地の不確かさと感情の揺れを内面的な風景として描き出す曲と位置づけられる。
僕はギロチン？
歌詞に、街を離れることや「前に居たところは忘れて、君も忘れよう」といったフレーズがあることから、「I’m a guillotine」（僕はギロチン）というフレーズは、「僕は人間関係をすっぱりと断つ人間だ」という意味の比喩だと解釈できる。また、社会的な意味で自己破壊的な行動を取りがちな性質を表しているとも解釈できる。
Casio（カシオ）とは？
腕時計のカシオのことだと思われる。薬物の影響下にある主人公が朦朧とした状態で腕時計をただ見つめるという無益なことに時間を費やしていると解釈できる。
