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曲情報
「Knockin’ on Heaven’s Door」(邦題:天国への扉、読み:ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア)は、アメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランが作詞作曲し、1973年の映画『Pat Garrett and Billy the Kid』のサウンドトラックのために書かれた楽曲である。映画の公開から2か月後にシングルとしてリリースされ、世界的なヒットとなり、複数の国でトップ10入りを果たした。この楽曲は、ディランの1960年代以降の作品の中でも特に人気があり、多くのアーティストによってカバーされている。代表的なカバーアーティストには、エリック・クラプトン、ガンズ・アンド・ローゼズ、ランディ・クロフォードなどがいる。
ディランの伝記作家であるクリントン・ヘイリンは、本楽曲を「見事なまでにシンプルな作品」と評している。楽曲は2つの短いヴァースから構成されており、映画のワンシーンに直接関連した歌詞が特徴である。これは、西部の保安官(スリム・ピケンズ)の死を描いたもので、彼が妻(ケイティ・フラド)を「ママ」と呼ぶ場面が印象的である。
この楽曲は、ローリング・ストーン誌の「史上最高の500曲」のランキングにおいて、2004年には190位、2010年には192位に選ばれている。
2007年10月、インドのシロンで1730人のギタリストがこの曲を5分間弾き続け、史上最大のギター アンサンブルとして世界記録を樹立した。
歌詞の意味
この曲は死の気配に直面した語り手が暴力や責務から解放されようとする心情を静かに描いたものになっている。手放される勲章や武器は、これまでの生き方や重荷の象徴として示され、それらを置いてゆくことで避けられない終わりを受け入れようとする姿が浮かび上がる。迫りくる闇や重い雲のイメージが、境界に立つような感覚を強め、扉を叩く反復表現が移行の瞬間を象徴的に際立たせている。全体として、人生の終盤にある静かな諦観と、穏やかな受容の感覚が中心となっている。
この曲は何について歌っているの?
この曲は、映画『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』(1973年) のために書かれた。この曲は、映画の中で、保安官が銃撃戦で負傷し息を引き取るシーンで流れる。そのため、「バッジを外してくれ」「銃を埋めてくれ」 という歌詞は、戦いを終え、死を覚悟した保安官の最期の言葉である。
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「ママ」は母親のことじゃない
ここでの「ママ」は、「ベイビー」や「ハニー」などと同様、愛しい人への呼びかけとして使われている。
▼The Beach Boysの「Kokomo」に出てくる「pretty mama」も「かわいいベイビー」という意味。



