【歌詞和訳】Queen – Radio Ga Ga

動画

ミュージックビデオ

1985年ライヴエイドでのパフォーマンス

歌詞&翻訳

(Radio)
(ラジオ)
(Radio)
(ラジオ)

I’d sit alone and watch your light
ひとり座って君の光を見つめてた
My only friend through teenage nights
十代の夜、僕の唯一の友達だった
And everything I had to know
知るべきことはすべて
I heard it on my radio
ラジオから教わったんだ
You gave them all those old-time stars
ラジオはかつてのスターたちを届けてくれた
Through wars of worlds, invaded by Mars
『宇宙戦争』や火星の侵略を伝えて
You made ‘em laugh, you made ‘em cry
笑わせてくれて、泣かせてくれて
You made us feel like we could fly (Radio)
僕らに飛べる気がすると感じさせてくれた(ラジオ)
So don’t become some background noise
だから、ただの背景のノイズにならないでくれ
A backdrop for the girls and boys
子どもたちにとっての単なる飾りにならないでくれ
Who just don’t know, or just don’t care
君の価値を知らない、もしくは気にしない人たちが
And just complain when you’re not there
なくなったときに初めて文句を言うような存在にならないでくれ

You had your time, you had the power
君の時代があった君には力があった
You’ve yet to have your finest hour
でも最高の瞬間はまだこれから
Radio (Radio)
ラジオ(ラジオ)

All we hear is radio ga ga
聞こえるのは「ラジオはくだらない」
Radio goo goo
「ラジオはつまらない」
Radio ga ga
「ラジオは終わってる」って言葉ばかり
All we hear is radio ga ga
聞こえるのは「ラジオはくだらない」
Radio blah, blah
「ラジオは雑音」って言葉ばかり
Radio, what’s new?
ラジオよ、今でも新しいものを提供できてる?
Radio, someone still loves you
まだ君を愛してる人もいるよ

We watch the shows, we watch the stars
僕らはショーを見てスターたちを眺める
On videos for hours and hours
ビデオを何時間も見続ける
We hardly need to use our ears
耳を使うことなんてほとんどなくなった
How music changes through the years
音楽は時代とともに変わっていくけど
Let’s hope you never leave, old friend
どうか消えないで、ずっと友達でいて
Like all good things, on you, we depend
すべての素晴らしいものと同じように、君に頼っているんだから
So stick around ‘cause we might miss you
だからそばにいて、だってみんな君のことが恋しくなるかもしれない
When we grow tired of all this visual
この映像ばかりの世界に飽きてしまったときに

You had your time, you had the power
君の時代があった、君には力があった
You’ve yet to have your finest hour
でも最高の瞬間はまだこれから
Radio (Radio)
ラジオ(ラジオ)

All we hear is radio ga ga
聞こえるのは「ラジオはくだらない」
Radio goo goo
「ラジオはつまらない」
Radio ga ga
「ラジオは終わってる」って言葉ばかり
All we hear is radio ga ga
聞こえるのは「ラジオはくだらない」
Radio goo goo
「ラジオはつまらない」
Radio ga ga
「ラジオは終わってる」って言葉ばかり
All we hear is radio ga ga
聞こえるのは「ラジオはくだらない」
Radio blah, blah
「ラジオは雑音」って言葉ばかり
Radio, what’s new?
ラジオよ、今でも新しいものを提供できてる?
Someone still loves you
まだ君を愛してる人もいるよ

Radio ga ga (Radio ga ga)
レディオ・ガ・ガ(レディオ・ガ・ガ)
Radio ga ga (Radio ga ga)
レディオ・ガ・ガ(レディオ・ガ・ガ)
Radio ga ga (Radio ga ga)
レディオ・ガ・ガ(レディオ・ガ・ガ)

You had your time, you had the power
君の時代があった、君には力があった
You’ve yet to have your finest hour
でも最高の瞬間はまだこれから
Radio (Radio)
ラジオ(ラジオ)

曲情報

 「Radio Ga Ga」(レディオ・ガ・ガ)は、イギリスのロックバンド、クイーンの楽曲であり、1984年のアルバム『The Works』のオープニングトラックとして収録された。ドラマーのロジャー・テイラーが作詞作曲を手がけ、シングルとして「I Go Crazy」(B面:ブライアン・メイ作)とともにリリースされた。この楽曲はコンピレーション・アルバム『Greatest Hits II』および『Classic Queen』にも収録されている。

 ラジオ文化への郷愁を込めたこの楽曲は世界的に成功を収め、19カ国で1位を獲得し、イギリスのシングルチャートで2位、オーストラリアのKent Music Reportでも2位、アメリカのBillboard Hot 100では16位を記録した。クイーンにとってフレディ・マーキュリー存命中にアメリカでトップ40入りした最後のオリジナル・シングルとなった。この曲は1984年から1986年のツアーで演奏され、1985年の「Live Aid」におけるパフォーマンスでも披露された。

 ミュージックビデオには、1927年のサイレントSF映画『メトロポリス』の映像が使用され、音楽チャンネルで頻繁に放映された。1984年のMTVビデオ・ミュージック・アワードでは最優秀美術賞にノミネートされた。

意味

 「Radio Ga Ga」は、ラジオの衰退とテレビの台頭に対するノスタルジックなオマージュであり、かつてのラジオ番組(コメディ、ドラマ、SF番組など)を聴いていた時代を振り返る内容となっている。また、当時台頭しつつあったMTVとミュージックビデオ文化の影響についても言及している。1984年のMTVビデオ・ミュージック・アワードでは、このビデオが最優秀美術賞にノミネートされた。

 ロジャー・テイラーは次のように語っている。

「この曲は、音楽ビデオが音楽の“聴覚的側面”を奪いつつあることへの懸念を示している。視覚的な要素が重要になりすぎていると感じた」

 歌詞には、20世紀の重要なラジオ放送に関する言及が含まれている。オーソン・ウェルズが1938年に放送した『宇宙戦争』のラジオドラマは “through wars of worlds/invaded by Mars”(幾多の世界の戦争を経て/火星に侵略され)として、また、ウィンストン・チャーチルの1940年6月18日の「This was their finest hour(彼らの最も輝かしい時)」演説は “You’ve yet to have your finest hour”(君たちはまだ最も輝かしい時を迎えていない)として表現されている。

Live Aidでの伝説的パフォーマンス

 1985年のLive Aid(ライブ・エイド)では、Queenのパフォーマンスが特に大きな注目を集めた。フレディ・マーキュリーは喉の不調を抱えながらも、ウェンブリー・スタジアムに集まった群衆全員を巻き込み、「Radio Ga Ga」のサビを大合唱させることに成功した。このライブは、後に「史上最高のライブパフォーマンスのひとつ」と称されることになった。

録音

 この楽曲のアイデアは、ロジャー・テイラーの息子がラジオで流れていた曲を聴きながら「Radio ca-ca」と言ったことに由来している。その言葉を聞いたテイラーは、ロサンゼルスでスタジオに3日間こもり、シンセサイザーとLinnDrumドラムマシンを使って楽曲を作り上げた。

 当初はテイラーのソロアルバム用に考えられていたが、バンドメンバーが曲を聴いた後、ジョン・ディーコンがベースラインを追加し、フレディ・マーキュリーが歌詞やハーモニー、アレンジを再構築。最終的にバンドの楽曲として完成した。

 1983年8月から9月にかけて、アメリカのレコード・プラント・スタジオ(ロサンゼルス)で録音された。クイーンが北米で録音を行った唯一の楽曲であり、カナダ人セッション・キーボーディストのフレッド・マンデルが参加した。マンデルはJupiter-8のアルペジオ・シンセベース部分をプログラムし、楽曲にはRoland VP-330+ボコーダーとRoland Jupiter-8が使用されている。

ミュージックビデオ

 デヴィッド・マレットが監督したミュージックビデオには、1927年のドイツ表現主義SF映画『メトロポリス』の映像が使用されている。ビデオでは、クイーンのメンバーが『メトロポリス』の未来都市を旅し、映画の地下機械室を再現したセットで演奏する様子が描かれる。また、ガスマスクを着けた市民が戦争中の家に避難し、ラジオを聴きながら過ごす場面も含まれている。

 ビデオの終盤には「Thanks To Metropolis」の文字が表示される。

 ビデオはロンドンのカールトンTVスタジオおよびシェパートン・スタジオで、1983年11月23日から24日、および1984年1月に撮影された。これにより、1984年には映画『メトロポリス』のロック・サウンドトラック版が再公開された。

 なお、フレディ・マーキュリーのソロ曲「Love Kills」は、ジョルジオ・モロダーによる『メトロポリス』復元版のサウンドトラックに使用され、その見返りとしてクイーンは映画の映像を「Radio Ga Ga」のビデオに使用する権利を得た。ただし、当時の著作権は東ドイツ政府が保有していたため、クイーンは映画のパフォーマンス権を購入する必要があった。

歌詞の意味

タイトル「Radio Ga Ga」の由来

 この曲のタイトルは、ロジャー・テイラーのフランス語を話す息子フェリックスが「Radio, Caca!(ラジオはクソだ!)」と言ったことに由来している。

 テイラーはその言葉を気に入り、最初は「Radio Ca-Ca」というタイトルでラジオ批判の曲として書いた。しかし、バンドの他のメンバーがタイトルを変更するよう求めたため、最終的に「Radio Ga Ga」に変更された。ただし、最終的なバージョンでも「Ca-Ca」のフレーズは残されており、これはテイラーへの妥協として残された可能性がある。

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