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曲情報
「ABC」は、アメリカのポップバンド、ジャクソン5の楽曲で、1970年にシングルとしてリリースされた。この曲は、同年のBillboard Hot 100チャートでビートルズの「Let It Be」に代わって1位を獲得し、ソウル・シングル・チャートでも4週連続で1位を記録した。グループの2枚目のアルバム『ABC』のタイトル曲でもあり、アメリカでは発売1週間で200万枚、全世界で400万枚以上を売り上げた。
音楽誌『Cash Box』は、「『I Want You Back』で世界の食欲を刺激したジャクソン5が、そのミリオンセラーの流れを受け継ぐダイナマイトな作品で戻ってきた。情熱的なボーカルとモータウンのサポート陣のドライブ感が、またしても巨大なヒットを確信させる」と評した。『Billboard』も「この躍動するスウィンガーは、前作『I Want You Back』と同じくらいのセールスとチャートでの可能性を秘めている」とコメント。『Record World』は、「この曲が、ジャクソン5がモータウンの新たなスーパースター・グループであることを証明した」と評している。
「ABC」は、1970年2月21日の『アメリカン・バンドスタンド』、5月10日の『エド・サリヴァン・ショー』、1971年11月4日の『フリップ・ウィルソン・ショー』など、数多くのテレビ番組で披露された。明るく前向きな歌詞は、恋の学びをアルファベットの学習にたとえている。
1971年には、第13回グラミー賞で「最優秀ボーカル・デュオ/グループによるポップ・パフォーマンス賞」にノミネートされた。ラッパーの50セントは『NME』誌のインタビューで、「人生で初めて聴いた曲は『ABC』だったと思う。ずっとマイケル・ジャクソンが大好きだったから、音楽のスタートとしてはすごく良かった」と語っている。
2016年11月7日、「ABC」はグラミーの殿堂入りを果たし、他の24曲と共に発表された。また、2015年にはイギリスのプロデューサー、シガーラのデビューシングル「Easy Love」で本楽曲の要素がインターポレーションとして使用されている。
歌詞の意味
この曲は恋の始まりを、まるでアルファベットや数字を覚えるのと同じくらいシンプルで楽しいものとして描いた、明るく軽快なラブソングになっている。難しく考える必要はなく、愛はリズムに乗って自然に感じればいいというメッセージが全体を貫いている。
学校で習う読み書きや計算よりも、愛を知ることのほうがずっと心を満たしてくれるという遊び心たっぷりの表現が並び、相手に向かって「一緒に楽しもう」「覚えるより感じてみよう」と呼びかけるポップさが魅力になっている。
歌うように、踊るように、A・B・Cや1・2・3という簡単なリズムで恋のときめきを伝え、恋愛の楽しさをそのまま教えてあげようとする無邪気さがあふれた曲になっている。
Like “I before E, except after C” の意味
これは 英語のスペル(つづり)ルール の1つで、基本的な綴りの法則を教えるフレーズ。
「ie」か「ei」かで迷ったとき、Cの後なら “ei” に、それ以外なら “ie” にするという法則。
例
このルールに従う単語を見てみよう!
Cがない場合 → “ie” の順番
| 単語 | 意味 |
|---|---|
| believe | 信じる |
| field | 野原 |
| friend | 友達 |
| chief | 族長、上司 |
→ これらの単語では “i” が “e” の前にきている!
Cの後にくる場合 → “ei” の順番
| 単語 | 意味 |
|---|---|
| receive | 受け取る |
| ceiling | 天井 |
| conceive | 思いつく |
→ “C” の後なので “ei” になる!
例外
このルールには例外もある。
| 単語 | ルール無視! |
|---|---|
| weird | 「変な」→ Cがないのに “ei” |
| seize | 「つかむ」→ Cがないのに “ei” |
| science | 「科学」→ C の後に “ie” |
「weird」はゲルマン系の語源を持ち、綴りが英語の一般的なパターンに従っていない。「seize」はフランス語起源で、フランス語起源の単語は “ei” の綴りになりやすい。「science」は「sci + ence」の構造。


