【曲解説】Eric Clapton – Forever Man

動画

曲情報

「Forever Man」(フォーエバー・マン)は、エリック・クラプトンが1985年にリリースしたアルバム『Behind the Sun』に収録された楽曲であり、同アルバムからの最初のシングルとして発表された。本楽曲はBillboardのTop Rock Tracksチャートで1位を獲得し、クラプトンにとって2曲目の同チャート首位獲得シングルとなった。シングルは全世界で50万枚以上を売り上げた。

作曲と背景

クラプトンはワーナー・ブラザース・レコードと契約を結んだ直後に『Behind the Sun』のレコーディングを開始した。しかし、完成したアルバムはレコード会社に「シングル向けの楽曲が不足している」と判断され、一部の楽曲が差し替えられることとなった。レコード会社はジェリー・リン・ウィリアムスに3曲の提供を依頼し、そのうちの1曲が「Forever Man」であった。

本楽曲は、ベース、ギター、シンセサイザーによるリフから始まり、イントロ、ヴァース、コーラス、ヴァース、ソロ、最後のコーラスという構成を持つ。調性はニ短調(Dマイナー)である。

ミュージックビデオと登場

「Forever Man」は、クラプトンが初めて制作したミュージックビデオの楽曲でもある。ビデオでは、クラプトンがツアーバンドのメンバーと共に円形ステージ上で演奏する姿が描かれる。クラプトンは中央の高くなった部分で演奏し、他のメンバーはその一段下に配置されている。約2分45秒の時点でカメラリグが倒れる場面があるが、これは意図的なものではなく、編集でもそのまま使用された。ビデオの監督はゴドリー&クレームである。

この曲は後に、エリック・クラプトンとスティーヴ・ウィンウッドによるライブアルバム『Live From Madison Square Garden』や、『The Cream of Eric Clapton』(1987年)、『Complete Clapton』(2007年)、『Forever Man』(2015年)など多数のコンピレーション・アルバムに収録された。ミュージックビデオも1999年にVHS、CD、ダウンロード、DVD形式で発売されたコンピレーション『Clapton Chronicles: The Best of Eric Clapton』に収録されている。

評価

『Cash Box』は「Forever Man」を「力強いソウル風のワークアウト」と評し、「クラプトンの記憶に残る最も鋭いリードの一つ」と称賛したうえで、「近年のクラプトンの作品の中で最も強力な一曲」と評価した。

『Billboard』は「クラプトンの伝統的なブルース・ブギー・スタイルの再現」と評した。

オーストラリアの『The Age』紙のマイク・デイリーは「ホットなソロギターと力強いコーラスを備えた筋肉質なロック」と称した。

『Commercial Appeal』紙のブラウン・バーネットは、「近年のクラプトンのシングルの中で最高の一曲」と評している。

歌詞の意味

この曲は、愛する相手に対して「どれだけ言葉を尽くせば、気持ちが本当に伝わるのか」と問いかけながら、相手の“永遠の人”でありたい という思いを素直に歌ったラブソング。

主人公は、

  • 何度も説明し、想いを伝えてきたが、それでも届いていない
  • それでもあきらめずに「君の永遠の相手になりたい」と誓う
  • “Forever man” は「あなたのために一生を尽くす男」という意味の愛称

という気持ちで、関係を長く続けるための誠実さや粘り強さを表現している。

つまりこの曲は、愛情を信じ続ける姿勢と、相手を大切にしたいという強い決意をシンプルに繰り返して歌い上げる、真っ直ぐなラブソングになっている。

コメント

Ads Blocker Image Powered by Code Help Pro

Ads Blocker Detected!!!

We have detected that you are using extensions to block ads. Please support us by disabling these ads blocker.