【曲解説】BTS – No More Dream

動画

曲情報

「No More Dream(ノー・モア・ドリーム)」はBTSの楽曲で、2013年6月12日にデビューシングル『2 Cool 4 Skool』のタイトル曲としてリリースされた。

背景

BTSのデビューに先立つ1年間、Big Hit Entertainmentはグループの成長過程を公開するブログを運営し、メンバー個人やユニットによるプレデビュー曲を公開していた。2013年7月からは「No More Dream」のコンセプトアートやメンバー個別のイメージティーザーが順次公開された。5月21日、Big Hitは公式にブログの閉鎖を発表し、カウントダウンタイマーのみを表示する公式サイトへ移行した。カウントダウンは5月26日に終了し、その日Big Hit公式YouTubeチャンネルにてグループのコンセプトアートとリーダーRMによるナレーションを含むデビュートレーラーが公開された。

その後、6月6日と9日に「No More Dream」のティーザー映像が2本公開され、メンバー構成やヒップホップを中心としたコンセプトが強調された。6月6日にはBig Hit公式Twitterで『2 Cool 4 Skool』のトラックリストが発表され、「No More Dream」がアルバムのタイトル曲であることが明らかになった。

リリース

「No More Dream」のミュージックビデオはデビューショーケースに先立ち、2013年6月11日に公式YouTubeチャンネルで公開された。翌12日にシングル『2 Cool 4 Skool』が発売された。

初披露は6月12日のMelon Showcaseで行われ、6月13日にはMnetの音楽番組『M! Countdown』で公式デビュー舞台を飾った。6月16日には「No More Dream(Choreography Ver.)」のMVが、6月20日にはダンス練習動画が公開された。また、6月12日にはMV制作の舞台裏を収めた映像もYouTubeに投稿された。

日本語バージョンは2013年6月4日にシングル『No More Dream(Japanese Ver.)』としてリリースされ、「進撃の防弾(The Rise of Bangtan)」と「いいね!(I Like It)」の日本語版も収録された。日本版MVは2014年5月25日にBTS Japan Official YouTubeチャンネルで公開された。

商業的成果

「No More Dream」は2013年6月9日付のGaonダウンロードチャートで84位に初登場した。また、Billboard World Digital Songsチャートでは6月29日付で14位にランクインし、3週連続でチャート入りした。

「No More Dream(Japanese Ver.)」はオリコンデイリーチャートで6位、ウィークリーチャートで8位を記録した。『2 Cool 4 Skool』は2013年7月21日付のGaon週間アルバムチャートで5位を獲得し、7月の月間チャートでも10位を記録した。

歌詞の意味

この曲は、周囲が押しつける生き方に飲み込まれて夢を見失った若者たちを揺さぶり、本当の自分を取り戻せと強く問いかける内容になってる。勉強しろ、安定を選べ、決められた道を進めと言われ続けるうちに、いつのまにか幼いころの自由で大きな夢は忘れ去られ、ただ流されるように毎日を過ごすしかなくなった姿が生々しく描かれている。

気づけば自分の口では本音を語れず、何を望んでいるのかさえ曖昧になり、心の奥では焦りや不満が渦巻いている。それでも表面だけは取り繕ってしまう弱さを、メンバーたちが厳しく指摘しながら、もっと自分自身に正直になれと言葉をぶつける。

この曲が求めているのは、立派に見える夢でも、誰かに褒められる将来でもなく、自分自身が心から望む生き方を見つけ、それを選び取る勇気。周りの価値観に縛られて縮こまった心を解き放ち、自分の人生の主語を他人から奪い返せという強烈なメッセージが貫かれている。

終始、現状への反抗と自己覚醒のエネルギーが荒々しく燃え上がり、迷いに立ち尽くした若者の背中を強く押し出す曲になってる。

夜間自律学習(야자 = 야간자율학습)とは?

夜間自律学習(야자 = 야간자율학습)とは、韓国の高校で放課後から夜遅くまで学校に残って行う「自主学習制度」を指す。名目上は生徒が自律的に勉強する時間だが、実際には学校が強制的に管理する場合が多く、大学受験対策の一環として広く行われてきた。多くの生徒にとっては長時間の拘束となり、効率や自由を奪うものとして批判もある。

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