【曲解説】Elliott Smith – St. Ides Heaven

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曲情報

「St. Ides Heaven」(セント・アイズ・ヘブン)は1995年にリリースされたエリオット・スミスの2枚目のスタジオアルバム『エリオット・スミス』に収録された曲。

歌詞の意味

この曲は酔いと薬物に沈んだ混乱の中で、世界がゆがんで見えながらも妙にしっくりきてしまう心の状態を描いている。夜の街をふらつきながら自分の駄目さを自覚しているのに、その破れた景色の中だけは妙な安堵があり、壊れた月の光に照らされる世界が自分にとっての逃げ場になる。周りの人間は経験を盾に説教を並べるが、主人公にはそれが届かず、むしろ分かったふりに苛立ちが募る。誰にも自分を下へ引き戻せないという強烈な孤立と反抗の感情が高まり、壊れた高揚感の中で他者との接点を拒みながらふらつき続ける心の姿が全体を貫いている。

タイトル「St. Ides Heaven」の意味

タイトルのセント・アイズ(St.Ides)はアルコール度数8.2%の麦芽酒のこと。この曲がレコーディングされた1994年、1995年はまだアルコール度数6.2%と7.3%でセント・アイズ・プレミアム・モルト・リカーと呼ばれていた。

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