【曲解説】Hilary Duff – So Yesterday

動画

2004年の日本でのライブ動画。

曲情報

So Yesterday(ソー・イエスタデイ)は、アメリカの歌手ヒラリー・ダフが2003年の2作目のスタジオ・アルバム『Metamorphosis』に収録した楽曲である。作詞作曲と制作は、ローレン・クリスティ、スコット・スポック、グラハム・エドワーズから成る制作チーム・ザ・マトリックスが担当し、チャーリー・ミッドナイトが追加の作詞を行った。楽曲はポップ・ロックの影響を受けており、歌詞は主人公が恋人との別れを乗り越え、彼を「so yesterday(もう昔の人)」と切り捨てる内容となっている。批評家からの評価は賛否が分かれ、アヴリル・ラヴィーンの作風との類似が指摘された一方で、ダフの代表曲のひとつと評価する声もあった。

「So Yesterday」は2003年6月27日にAOL Musicの「First Listen」で初公開され、アメリカでは同年7月14日にメインストリーム向けラジオへ配信された。ダフの楽曲として初めてBillboard Hot 100にチャートインし、最高42位を記録した。アメリカ国外ではより成功を収め、カナダで2位、アイルランドで6位、オーストラリアとフランスで8位、イギリスで9位に達した。オーストラリアではプラチナ認定を受けている。

楽曲にはクリス・アップルバウムが監督したミュージックビデオが付随し、元恋人へのいたずらを仕掛けるダフの姿が描かれている。ビデオはMTVやMuchMusicなどのチャンネルで成功を収めた。ダフは『Metamorphosis Tour』で本曲を披露し、その後のすべてのコンサートツアーでも歌っている。楽曲は『Most Wanted』(2005年)、『4Ever Hilary』(2006年)、『Best of Hilary Duff』(2008年)などのコンピレーションにも収録され、2009年の音楽ゲーム『Band Hero』にも収録された。

背景とリリース

ヒラリー・ダフは「I Can’t Wait」「Why Not」「What Dreams Are Made Of」などの楽曲でRadio Disneyでは大きなエアプレイを獲得していたが、レーベルであるブエナ・ビスタ・ミュージック・グループの幹部は、より成熟した層にアプローチすることを企図していた。そのためエグゼクティブのアンドレ・レッケは、ダフと母スーザン・ダフとともに、制作チーム・ザ・マトリックス(ローレン・クリスティ、スコット・スポック、グラハム・エドワーズ)をダフの2作目『Metamorphosis』の制作陣として起用した。

「So Yesterday」は同アルバムにおける3曲のマトリックス制作曲のひとつであり、アルバムの最後に録音された曲であった。ダフは初めてこの曲を聴いた際、あまり好きではなかったと述べているが、何度も聴くうちに意識が変わり、「100パーセントの気持ちで歌う」と決め、否定的に語らないようにしたという。彼女は最終的に本曲を「大好きになった」と述べ、「とても楽しい曲で、自分にとって大きな意味がある」と語っている。ブエナ・ビスタ・レコードの会長ボブ・カヴァロは、この曲が「彼女のこれまでの作品よりも成熟している」と述べた。

「So Yesterday」は2003年6月27日にAOL Musicの「First Listen」で公開され、2日間で50万回以上のストリームを記録した。アメリカでは7月15日にメインストリーム向けラジオへ配信され、最初の2週間で最も多く追加された楽曲となった。楽曲はダフのコンピレーションすべてに収録されており、『Most Wanted』(2005年)、『4Ever』(2006年)、『Best of Hilary Duff』(2008年)にも収録されている。2009年の音楽ゲーム『Band Hero』にもボーナスダウンロード曲として登場する。

歌詞の意味

この曲は別れの後に相手へ未練を引きずらず、自分はもう前に進んでいると軽やかに宣言する強さを描いている。相手がどう振る舞おうと気にせず、明日になればつらさも笑い飛ばせるほど過去の出来事になるという前向きな感覚が通底している。心を乱されたり涙を見せたりするつもりはなく、むしろ相手より一歩先に進んでいるという自信がテンポよく表現されている。終わった関係を手放すことで自由になり、もう大丈夫だと言い切る爽快さが溢れる曲になっている。

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