【曲解説】Kings Of Convenience – Misread

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曲情報

「Misread」(ミスレッド)はノルウェーのベルゲン出身のインディーズ・フォークデュオ、Kings Of Convenience(キング・オブ・コンビニエンス)の曲。この曲は2004年のアルバム『Riot on an Empty Street』からの最初のシングル曲である。

歌詞の意味

この曲は、人との距離感や友情の本質をめぐる気づきが、語り手の内省として静かに積み重ねられていく内容になっている。意図を誤解されやすい態度や観察的な姿勢が、相手には冷淡に映る可能性があると語り、そこで生じる行き違いが繰り返されてきたという実感が中心にある。友情を手段として扱われることへの違和感や、自分自身がそれに無自覚だったという反省が示され、関係の目的が本来は結びつきそのものにあるという認識へゆっくりと行き着く。

歴史に触れるくだりでは、真実を語る者が孤独に置かれがちだという気づきが、自分の立ち位置への理解と結びつき、誠実さを貫くことが孤独や摩擦を呼ぶ場合もあるという現実が語られる。語り手はその道を選ぶべきか迷いながらも、自分の役割を引き受けるべきなのか問いかけ、結論を断言せずに余白を残す。

全体として、繰り返される小さな破綻から、孤独と誠実さの関係を再考する姿勢が浮かび上がり、曖昧なまま続く生の選択を受け止めようとする内面的な独白が描かれている。

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