【曲解説】Stevie Wonder – Part-Time Lover

動画

曲情報

「Part-Time Lover」(パートタイム・ラヴァー)はアメリカのシンガーソングライター、Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)の楽曲。この曲は1985年にリリースした20枚目のスタジオ・アルバム『In Square Circle』からの最初のシングルとしてリリースされた。

チャート

この曲は Billboard Hot 100、R&B、ダンス、アダルト・コンテンポラリーの各チャートで1位を獲得し、ワンダーにとって最後の全米1位ヒットとなった。また、この曲が同時に複数のチャートで成功を収めたことで、ワンダーはビルボードの4つの異なるチャートで1位を獲得した最初のアーティストとなった。この曲は特別な12インチ・バージョンとしてもリリースされた。

歌詞の意味

この曲は、秘密の関係に身を置く男女のスリリングで切ないドラマを描いたもの。表向きは“他人”として過ごしながら、夜になると恋人同士になる――そんな危うい関係の中で交わされるサインやルールが、リアルに描写されている。

電話を一度鳴らして切る、ライトを点滅させる、外で会っても話さない、緊急のときは男性の友人を使う……互いの本命パートナーに気づかれないように細心の注意を払いながら、背徳と情熱のはざまで火遊びを続けている。

しかし物語は後半で一転。主人公の家に見知らぬ人物が訪ねてきたり、名前を名乗らない電話がかかってきたりと、相手にも別の「パートタイムの恋人」がいることが発覚する。自分たちだけが秘密を抱えていたのではなく、相手にも同じような裏があったという苦い真実が浮かび上がる。

“間違っているのに、どうしようもなく惹かれてしまう”――そんな関係の危険さと切なさ、そして最後に訪れる皮肉が、軽快なリズムの中に鮮やかに刻まれた曲になっている。

タイトル「Part Time Lover(パートタイム・ラヴァー)」の意味

Part-Time Lover」は直訳すると「パートタイムの恋人」という意味になる。「パートタイム」は本来、仕事の勤務形態を指す言葉だが、ここではフルタイムではなく限られた時間だけの恋愛関係を意味している。

error: Content is protected !!