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曲情報
「Redemption Song」(レデンプション・ソング)はジャマイカのシンガーソングライター、ボブ・マーリーの曲をアメリカのシンガーソングライター、Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)がカバーしたもの。
この曲は1996年の映画『Get on the Bus』のためにレコーディングされ、同年リリースされたサウンドトラックに収録された。
歌詞の意味
この曲は、歴史的抑圧の記憶と精神的解放の必要性を語り手が結びつけ、自由のための内的闘いを呼びかける内容になっている。過去の暴力と搾取を個人的な実感として語りながら、それを乗り越える力が超越的な存在と自身の意志によって培われてきたという認識が示される。語り手は、身体的束縛だけでなく精神的隷属こそが解放されるべき対象であると強調し、自分以外には心を自由にできる者はいないという自律の思想へと収束していく。
外的な脅威や破壊の可能性に対しても、時間と歴史の流れは止められないという確信が語られ、抑圧に屈しない姿勢が貫かれる。預言者が犠牲になる構図の継続は、社会が変革の声に正面から向き合わない問題として提示され、世界の不正を傍観する態度への疑問が投げかけられている。
語りの中心にあるのは、自由を求める歌をともに響かせる共同体への呼びかけであり、その歌は過去の痛みを越えて未来へ向かうための精神的な支柱として描かれている。全体として、歴史・抵抗・精神の自立を重層的に結びつけ、解放への普遍的願いを簡潔かつ力強く提示する内容になっている。


