【和訳】The Smiths – Half A Person

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歌詞&翻訳

Call me morbid, call me pale
暗いって言われても、病的だって言われてもいい
I’ve spent six years on your trail
君の跡を追い続けて六年が経った
Six long years on your trail
六年もの間、君を追いかけていた
Call me morbid, call me pale
暗いって言われても、病的だって言われてもいい
I’ve spent six years on your trail
君の跡を追い続けて六年が経った
Six full years of my life on your trail
君を追うことに人生の六年間を丸々捧げたんだ

And if you have five seconds to spare
もし君に五秒でも余裕があるなら
Then I’ll tell you the story of my life
私の人生の物語を話してあげる

Sixteen, clumsy and shy
16歳の私は不器用で内気だった
I went to London and I
ロンドンに行って
I booked myself in at the Y.W.C.A
キリスト教女子青年会の宿泊施設に自分で予約を取った
I said “I like it here, can I stay?
私は言った「ここが気に入ったんです、そばにいさせてくれませんか?」って
I like it here, can I stay?
「ここが気に入ったんです、そばにいさせてくれませんか?」
Do you have a vacancy for a back-scrubber?”
「背中を流す係の仕事は空いてますか?」

She was left behind and sour
彼女は置き去りにされて、不機嫌になった
And she wrote to me equally dour
そして同じく不機嫌な手紙を私に送ってきた
She said “In the days when you were hopelessly poor
彼女はこう言った「君が絶望的に貧しかった頃、
I just liked you more”
私は君のことがもっと好きだったよ」

And if you have five seconds to spare
もし君に五秒でも余裕があるなら
Then I’ll tell you the story of my life
私の人生の物語を話してあげる

Sixteen, clumsy and shy
16歳の私は不器用で内気だった
I went to London and I
ロンドンに行って
I booked myself in at the Y.W.C.A
キリスト教女子青年会の宿泊施設に自分で予約を取った
I said “I like it here, can I stay?
私は言った「ここが気に入ったんです、そばにいさせてくれませんか?」って
I like it here, can I stay?
「ここが気に入ったんです、そばにいさせてくれませんか?」
And do you have a vacancy for a back-scrubber?”
「背中を流す係の仕事は空いてますか?」

Call me morbid, call me pale
暗いって言われても、病的だって言われてもいい
I’ve spent too long on your trail
君の跡を追いかけすぎたんだ
Far too long chasing your tail
君の影を追いかけすぎたんだ

And if you have five seconds to spare
もし君に五秒でも余裕があるなら
Then I’ll tell you the story of my life
私の人生の物語を話してあげる

Sixteen, clumsy and shy that’s the story of my life
16歳の私は不器用で内気だった、それが私の人生の物語
Sixteen, clumsy and shy, the story of my life
16歳の私は不器用で内気だった、それが私の人生の物語

That’s the story of my life
それが私の人生の物語
That’s the story of my life
それが私の人生の物語
That’s the story of my life, the story of my life
それが私の人生の物語、私の人生の物語
That’s the story of my life
それが私の人生の物語
That’s the story of my life
それが私の人生の物語
That’s the story of my life
それが私の人生の物語
That’s the story of my life
それが私の人生の物語
That’s the story of my life
それが私の人生の物語

和訳リンク

曲情報

 「Half A Person」(ハーフ・ア・パーソン)はイギリスのロックバンド、ザ・スミスの曲。この曲は「Shoplifters of the World Unite」のB面曲として1987年1月26日にリリースされた。また、後にコンピレーションアルバム『The World Won’t Listen』にも収録された。

歌詞の意味

 「Half a Person」は、片思いと自己探求をテーマにした感傷的で心に響く曲である。歌詞の中で、語り手は「彼女」と呼ぶ相手への執着や、その人を追い続けた6年間の経験を語っている。語り手はその相手にそばにいさせて欲しいと懇願し、さらには「背中を流す係の仕事は空いてますか?」とまで申し出る。

 しかし、この曲は単に恋愛への切望だけを描いているわけではなく、自己認識の探求も含まれている。繰り返される「暗いって言われても、病的だって言われてもいい」といったフレーズからは、語り手が自分の他者からの認識に対して意識的であることが示されている。さらに、「16歳、不器用で内気だった、ロンドンに行って……」という歌詞は、語り手の不安や自己疑念を浮き彫りにしている。

 最終的に、語り手は自分の片思いが報われないことを理解し、自分の時間を無駄にしてしまったことに気づく。こうして、「Half a Person」は、愛と人間関係の複雑さ、そして自己受容への痛みを伴う道のりを描いた感動的な反省の物語となっている。

なぜY.W.C.A(キリスト教女子青年会)なの?

 なぜ、モリッシーは女しか泊まれないはずのキリスト教女子青年会の宿泊施設を利用できるのかという議論が海外でもあった。この部分はモリッシーの曖昧なジェンダータイプを示す証拠の一つだとみなされているが、混乱の主な原因は、リスナーが勝手にこの曲の語り手をモリッシー自身であるとみなしているせいである。この曲の歌詞の内容が自伝的であることは間違いないが、語り手が男か女かは明示されていない。ザ・スミスの別の曲「What She Said」には、明確にsheという単語で性別が示された女にスポットライトが当てられているが、その女の子はモリッシー自身の過去を語るための分身である。したがって、「Half A Person」も、語り手の性別を限定せずに解釈すれば、歌詞の多層的な意味をより自然に捉えることができる。この曲はモリッシーの他の作品同様、ジェンダーに対する明確な線引きをしないことで、様々な視点から共感を得る可能性を有している。