【曲解説】The Smiths – Reel Around The Fountain

動画

曲情報

「Reel Around The Fountain」(リール・アラウンド・ザ・ファウンタン)は、イギリスのロックバンド、ザ・スミスのデビューアルバム『ザ・スミス』に収録されている楽曲。

作曲に関してジョニー・マーが語ったこと

ギタリストのジョニー・マーは、 2012年10月、モジョ誌にこの曲の共作について次のように語っている。「このメロディーは、ジミー・ジョーンズのR&B曲『ハンディ・マン』を弾こうとして思いついたんだ。子供の頃、12歳か13歳のときに休暇でジュークボックスから聴いたんだ。頭から離れなかったんだ。コード進行が気に入ったし、休暇中だったからギターを持っていなかったから覚えておかなければならなかった。その後、バンドを結成した頃、誰かがこの曲をコンピレーション・テープに収録し、ある朝、(スミスのマネージャー)ジョー・モスと僕が(モスのマンチェスターの洋服店)クレイジー・フェイスにいた時に、彼がこの曲を弾いたんだ。それで、この曲が頭の中に浮かんで、僕が弾こうとすると、奇妙なコード進行の連続が指からこぼれ落ちたんだ」

歌詞がパクリだという批判に対して

この歌詞「昨夜君の夢を見たんだ、そして2回ベッドから落ちた」というフレーズは、シーラ・デラニーの1958年の戯曲『蜜の味』から引用された。モリッシーは1986年にNME誌で、デラニーファンがこのフレーズの流用に対して好意的ではなかったと語っている。「このフレーズを使ったことで、今でも執拗に非難されているんだ。僕が書く理由の少なくとも50%は、シーラ・デラニーに影響されたもので、『蜜の味』がその要因だということを隠したことは一度もないし、自分の引用元を秘密にしたことは一度もないんだ。ただ、1つのフレーズが直接引用だからといって、『Reel Around The Fountain』全体が無価値だと言われるなんて、僕の脳から出てきた他の部分を無視しているようなものだよ」

プロデューサーは出来に満足しなかった

ザ・スミスのセルフタイトルデビューアルバムをバンドと共にプロデュースしたジョン・ポーターは、1994年にQ誌でこの曲に完全に満足していなかったと語っている。「『Reel Around The Fountain』にはあまり満足していなかったんだ。彼らがこの曲を完全にものにしたとは思えなかった。もう一度やり直したいと思っていたよ」

ポーターはモジョ誌に、このアルバムの中では「リール・アラウンド・ザ・ファウンタン」が最高の曲だと感じたが、レコーディングは期待外れだったと付け加えた。「音がスカスカに感じたんだ。それに、全体的なフィーリングも良くなかった。ドラムもあまり良くなかったし」

歌詞の意味

肉体関係を持つ前の魂の無垢について語った曲

ローリングストーン誌のインタビューで、フロントマンのモリッシーは、この曲は「無邪気さの喪失、つまり、他の人と肉体関係を持つまでは、魂には子供のような何かがある」という内容だと語っている。

パティオとは?

庭先にある石畳が敷かれた小さな屋外スペースで、椅子やテーブルが置かれていてくつろげるようになっていることもある。この曲の中では「角砂糖は2つでお願い」というフレーズもあることから、テーブルが設置されていて、一緒にコーヒーかお茶を楽しんでいることがうかがえる。

関連動画

error: Content is protected !!