【曲解説】The Smiths – Rubber Ring

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曲情報

「Rubber Ring」(ラバー・リング)はイギリスのロックバンド、ザ・スミスの曲。この曲は「The Boy With the Thorn in His Side」のB面曲として1985年9月にリリースされた。後にコンピレーションアルバム『The World Won’t Listen』に収録された。

歌詞の意味

この曲は、時間の経過とともに薄れていく感情や記憶のなかで、かつて自分を支えてくれた音楽への愛情と依存を回想する内容になっている。孤独な時期に心を揺さぶった歌は成長とともに置き去りにされやすいが、語り手はそれらが人生の重要な救いであり、唯一味方でいてくれた存在だったと強調する。

時間がもたらす喪失や虚無が繰り返し語られ、過去の自分が抱いた感動と現在の冷めた自己像との差が語り手を再び悲しませている。その一方で、語り手は聴き手に向かって「忘れないでほしい」と訴え、自身を象徴する声がなお心の片隅で生き続けていることを示そうとする。全体として、喪失、懐古、救済としての音楽というテーマが絡み合い、過去と現在の差異が静かな哀感として響く構成になっている。

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