【曲解説】The Smiths – The Boy With The Thorn In His Side

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曲情報

「The Boy With The Thorn In His Side」(ザ・ボーイ・ウィズ・ザ・トーン・イン・ヒズ・サイド)は、イギリスのロックバンド、ザ・スミスが1986年6月16日にラフ・トレード・レコードからリリースした3枚目のスタジオアルバム『ザ・クイーン・イズ・デッド』に収録された曲。

女優のマージ・クラークとのインタビューでモリッシーはこう語っている。「その棘は音楽業界のことなんだ。僕が言うことを信じようとしなかった人たち、僕を排除しようとした人たち、僕のレコードをかけようとしなかった人たちのことを指しているんだ。だから今になっても彼らが僕を信じないなら、これから先、信じることなんてあるだろうかと思うよ」

歌詞の意味

この曲は他者から理解されない孤独と不信を軸に、内面に潜む愛への切実な渇望を描く。周囲から誤解され続ける自己像を「心に痛みを抱えた存在」として示し、拒絶や疑念にさらされても、根底には愛されたいという強い衝動があるという構造が通底している。二人の間に確かにあるはずの愛情さえも信じてもらえない状況が、世界との断絶感を強め、どう生き始めればよいのかという問いへとつながっていく。反復される声や響きは、報われない思いの循環と内的叫びを象徴している。

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