動画

Hail to the Thief (2003)
Radiohead
曲情報
「ザ・グローミング」はイギリスのロックバンド、レディオヘッドの曲。この曲はレディオヘッドの6枚目のアルバム『Hail to the Thief』に収録され、2003年6月9日にリリースされた。
副題の意味
副題の「Softly Open our Mouths in the Cold.」は「寒さの中でそっと口を開ける」という意味。
掲載されていない部分の歌詞
この部分はCDのブックレットにはこう掲載されているが、実際には「They should be ringing」と歌われている。TheyはもちろんYour alarm bells(お前の警報ベル)のこと。
歌詞の意味
トム・ヨークが語る『The Gloaming』—暗闇と未来の省察
「これは迫り来る暗闇と将来について考えることから生まれたんだけど、かなりの恐怖が含まれているんだ。制御不能な感情もたくさんあるし。実は、アルバムで一番好きなフレーズは「ボトルから解き放たれた精霊」ってところで、それが全てを象徴していると思ってる。アフガン戦争の時期に、ヨーロッパやフランス、それとベルギーだったかな?今ははっきりしないけど、右派の台頭についても結構考えてたんだ。そしてその一般的な無知や不寛容、パニック、愚かさ、みんなが避難していく様子っていうのは、僕が「Backdrifts」について語ったことにも通じると思うんだ」
Official Hail To The Thief Interview CD, April 2003
gloamingという言葉は詩的すぎる、陳腐だ
トム:これは笑えないよ
ジョニー:確かこれはアルバムの中核になる曲だね。最後の最後に、「gloaming」という言葉がちょっと詩的過ぎるかなと思ったんだ。
トム:かなり怪しいよね。陳腐な感じで、100年も前の怪しいフォークソングに出てくる言葉だ。まあ、それが僕たちだけど。
NME, May 10th 2003
「黄昏の風景」「レコードの色」「抗議の歌」
トム:それは予感のようなものだよ。「Gloaming」って調べてみたら、夢の状態と関連付けられる意味がたくさんあるんだ。そして、まあ、それは黄昏を表す古風で流行っていない詩的な言葉だね。実際、それを見かけるのは怪しいフォークレコードでだけだ。まあ、怪しくないかもしれないけど。僕はフォーク音楽について何も知らないから、その話はそろそろやめとくよ。でもそれはまた『Hail to the Thief』のテーマと関連しているんだ。なぜなら僕はいろんな理由で黄昏時に車でドライブするっていう時期があって、一人で果てしない田舎道をひたすら走って、大音量で音楽を聴いていたんだ。そして…一日のハイライトは、想像できると思うけど、ラジオで聞いたことやその時聞いていたことをずっと考えてたんだ。そしてその光の中で起こること、それが車のヘッドライトとどのように混ざり合うか。それは僕が長い間絵にしようとして、結局諦めたことだったんだ。だって基本的に絵が描けないからね。でもそのことがずっと頭に残っているんだ。それを説明するのはちょっと難しいけど…ね。僕たちが作るほとんどのレコードには特定の色があって、それが僕にとっての色だよ。わかるかな?
Q:そして「警鐘を鳴らすべきだ」と…
トム:その曲自体はね…本当にその曲自体がレコードで最も明確な、政治的な曲ではないけれど、最も明確なプロテストソング(抗議の歌)だと思う。それを作った時、本当は何をしているのかわからなかったんだ。でも今ライブで演奏するたびに、それがファシズムの台頭、偏見や不寛容、恐怖の増大、そして人々を抑圧し、困難な時に人々をその場に留めておくための全ての要素についての曲だと強く感じるんだ。「どうする?」「いくつかのスケープゴートが必要だ」「いいね、これをやろう…」そして彼らは瓶を開け、スケープゴートを見つけ出して、精霊を瓶から解き放つ。そして次に彼らが知ることになるのは、恐怖と右翼の台頭の状態だ。そしてそれらは全て、僕の考えでは、瓶に戻されるべきだ。非常に、非常に危険な人々だよ。
XFM, spring 2003


