【曲解説】Radiohead – Backdrifts. (Honeymoon is Over.)

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曲情報

「バック・ドリフツ」はイギリスのロックバンド、レディオヘッドの曲。この曲はレディオヘッドの6枚目のアルバム『Hail to the Thief』に収録され、2003年6月9日にリリースされた。

副題の「Honeymoon is Over.」は「ハネムーンは終わった」という意味。

「Backdrifts」「backdrifters」の意味は?

「Backdrifts」「backdrifters」は造語であり、以下のインタビュー情報でトムが語っているように、意味は基本的には「backsliding」の「(過去の悪い状態への)逆戻り」と同じ。driftという言葉は日本で見た「snowdrift(雪の吹きだまり)」から来ていると思われる。

インタビュー情報

トム:いろんな解釈があるよ。つまり、歌詞は信じられないほど両義的なんだ。意図的にね。でも、それは僕が見たある種の光、ある種の匂いから生まれたようなもので、特に何かというわけではないんだけど……基本的には純粋な盲目のパニックみたいなもので、それがさまざまな形で遭遇し続けて、最終的に「Backdrifts」という曲になった。蛍光灯の光のようなものだよ。あまり参考にならないかもしれないけど…。うまく説明できないんだ。つまり…「Backdrifts」は結局、歌詞の話をするのであれば、滑り込む…後方へ動くことについての歌になった。それはどこを見ても起こっている。世界は進歩しているのかもしれないし、他人を理解できるようになっているのかもしれないし、高いレベルの寛容さや思いやりがあるのかもしれない、と誰もが感じていた時期があった。ところが、誰かがスイッチを入れた途端、明かりが灯り、誰もが暗闇に怯えてしまった。そして、それが僕にとってはある意味最高なんだ…この曲の全体的な雰囲気を表現するのにとても良い方法だと思う。

コリン:すべてのボックスとマシンが相互につながるようにする方法をなんとか考え出したときだね。そしてそれが起こったことだと思う、本当に。でも、たしか始まりは曲の冒頭のトムの音のループからだったかな。そしてそれは確か、なんだっけ…「Backdrifts」…つまり、雪か何かのことだった。

フィル:この曲は、僕らが『Kid A』と『Amnesiac』のセッションを実際にやっていたときに生まれた曲のひとつなんだ。そして最初、ジョニーとコリンは家の別の場所に消えて、1週間後にこの本当にダイナミックなサウンドのリズムとともに現れたんだ。本当に、そこからこの曲が生まれたんだ。

ヘイル・トゥ・ザ・シーフ公式インタビューCD、2003年4月

ジョニー:かなり古いね。3年前くらいからかな。それから作曲やアレンジが加速して、あまり目的もなくやっていたのが、あっという間にエキサイティングなものになったんだ。

トム:言葉がどこに行くのかというのは、説明するのがかなり難しいんだ。原曲は、QY70というプログラミングできるソフトで書いたんだ。ビョークも使っているやつだよ。僕らは日本で雪の吹きだまり(snowdrift)に立ち往生してしまったんだ。それは今まで見た中で最も美しいと思えるようなものだよ。雪が枝に高く積もっていて、新幹線が通り過ぎると、雪が枝から落ちるんだ。散在した少しの黒いところを除いて、世界中が真っ白に覆われていた。そこから始まったんだ。この曲の歌詞はいつもそのイメージに基づいている。

NME、2003年5月10日

トム:歌詞はいろんなところから来ている。そして…車の中で聞くのに良い曲だね。これは何年もかけて集めたサンプルで、どうしたらいいかわからなかったものなんだ。そして、このメロディーが形になり始めて、コジーとジョニーはこれをプログラミングし始めた…でも実際には…僕は作詞に本当に苦労しなくちゃならなくて、頭がおかしくなりそうだったよ。あらゆる手段を試みたよ。 際限なく切って、また切って。それを何度も何度も繰り返して。そして、本当に奇妙なのは、この曲の元々は、日本で新幹線に乗ってライブに向かう途中、雪の吹きだまりが原因で立ち往生することになったというエピソードから来ているということなんだ。一面の雪景色っていうのは陳腐な表現だけど、僕は本当に純粋な一面の雪景色を見たことがなかったんだ。何もなかった。何も見えないよ。すごく高く積もっていて、ほとんど車のてっぺんまで覆っていたよ。実際に雪の吹きだまりにぶつかる前に、走っている時は枝から雪が落ちてくるんだ。それはまさに夢の中みたいだった。当時、僕はこのQY70マシンでこの曲のサンプルを作る作業をしていたけど、元々、この曲はその歌詞をベースにしていて、歌詞の一部もその歌詞のオリジナルから切り取ったものなんだ。でも、それがまた別のものに変化し、また別のものに変化し、また別のものに変化し、また別のものに変化していった。だから、また果てしなく切り刻まれていくんだと思う」

XFM、2003年春

コジー(Cozzie)はコリン・グリーンウッドのあだ名

歌詞の意味

歌詞の多くの部分が日本で見た一面の雪のイメージから来ている

上記のインタビューでも述べているように、この曲の歌詞は雪の吹きだまりから来ている。

大雪で降り積もったまだ新しい雪は風に吹き飛ばされて粉々に舞う。

「端、縁(ふち)、際(きわ)」などの意味を持つbrinkだが、これは枝にのった雪が不安定な状態で、今にも落ちそうになっているイメージから来ている。

雪の上を歩くと足跡がくっきりとつく。

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