【曲解説】Sting – If You Love Somebody Set Them Free

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ミュージックビデオ

2001年9月11日『…all this time』ライブバージョン

曲情報

「If You Love Somebody Set Them Free」(イフ・ユー・ラヴ・サムバディ・セット・ゼム・フリー)はイギリスのミュージシャン、スティングの楽曲。

この曲は、1985年6月10日にリリースされたスティングのソロデビューのスタジオアルバム『The Dream of the Blue Turtles』に収録された。

歌詞の意味

この曲は愛を所有物として扱う態度を退け、相手の自由を尊重することこそが真の愛であるという考えを中心に据えている。語り手は、相手を束縛する行為が結局は関係を壊すだけだと示し、独立した心は支配できないという前提を明確にする。愛は拘束や独占ではなく、相手が自分の意思で選び行動できる状態を保つことで成立すると語られる。

支配や従属を求める関係性、恐れから相手を囲い込む行為、所有欲と愛情を混同する態度などが対照的に描かれ、いずれも人間関係を歪める要因として扱われる。語り手は、物質的豊かさや所有欲に支配されがちな価値観の中で、愛までも“所有できるもの”として捉える傾向を批判し、相手を自由にすることが結びつきの持続につながると主張する。

全体として、依存や支配ではなく相互の自由と尊重に基づく愛の理念が繰り返し強調され、解放の呼びかけが象徴的なフレーズとして提示されている。

whipping boy(身代わりに鞭打たれる少年)とは?

whipping boyとは近世ヨーロッパで王子と一緒に教育を受けた少年のことで、王子が面前で犯した罪に対して身代わりとして体罰を受けたとされる。王子は王族としての身分が家庭教師の身分を上回っていたため、自らは罰せられなかった。友人が罰せられるのを見れば、同じ罪を繰り返さない動機付けになるという心理を利用したものである。

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