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曲情報
「F.T.S.」(エフ・ティー・エス)は韓国出身の歌手、ラッパーのJENNIEの曲。この曲は3月7日にリリースされた初のソロフルアルバム『Ruby』に収録されている。
歌詞の意味
この曲は自分を縛っていた執着や遠慮を一気に振り払って、感情のままに解放へ踏み出していこうとする衝動を描いている。理性よりも本能が前に出てきて、雨の中でシャツを脱ぐような象徴的な行動が、思い切って殻を破ろうとする心の動きを示している。抑えていた欲や本音に火をつけ、その炎で自分自身を温め直しているようなイメージが強い。
相手が恋ではなく“ゲーム”にのめり込み、態度をコロコロ変えているのに対して、自分はもう正直さや自由を手放したくないという気持ちがはっきりしている。大切にしているものがすれ違っていると気づいたことで、相手に合わせ続ける意味を失い、心の中で決定的にスイッチが切り替わっている。
サビで繰り返される言葉は、もう我慢もしがみつきもしないと宣言するようなものになっていて、脚本をひっくり返すように自分の人生を取り戻す感覚がある。人の目や過去のルールから“オフグリッド”になろうとしているところに、決別と再生が同時に宿っている。
全体を通して、混乱や怒りを抱えながらも、その感情を原動力にして自分を解放していく姿がむき出しで描かれた、衝動的でエネルギーに満ちた自己再起動の曲になっている。
タイトル「F.T.S.」の意味
タイトル「F.T.S.」とは、サビで繰り返されるフレーズ “Fuck that shit(そんなのクソくらえ)” の略。
「off the grid」とは?
「off the grid」の「grid(グリッド)」とは「電力網、情報網」を意味し、「off the grid」で「電力・水道・インターネットなど公共インフラに頼らずに暮らすこと」という意味になる。
例:山奥で自給自足の生活をする人 → “living off the grid”
つまり、「off the grid」とは、社会のシステムに繋がっていない状態を指す。
この曲の歌詞では、文字通りの意味ではなく、感情的・精神的な“切断”や“離脱”のメタファー(比喩)として使われている。つまり「もううんざり」と言った後で、「もう繋がりたくない」「誰とも関わりたくない」という意味として使われている。

