動画
歌詞&和訳
You are the sun and moon and stars are you
君は太陽、月、そして星々は君なんだ
And I could never run away from you
俺は君から逃げられないだろう
You try at working out chaotic things
君は支離滅裂な俺の思考を理解しようと努めてくれている
And why should I believe myself, not you?
なら自分じゃなく、君を信じてもいいだろ?
It’s like the world is gonna end so soon
まるで終末が近づいてるように感じるよ
And why should I believe myself?
だからそんな自分を信じる必要もないだろ?
You, me and everything
君も俺も何もかも
Caught in the fire
火に包まれた
I can see me drowning
自分が溺れているのが見える
Caught in the fire
火の海の中で
You, me and everything
君も俺も何もかも
Caught in the fire
火に包まれた
I can see me drowning
自分が溺れているのが見える
Caught in the fire
火の海の中で
和訳リンク
曲情報
1993年に発売されたレディオヘッドのデビュースタジオ・アルバム『Pablo Honey』に収録された曲。
解釈
君は太陽、月
そして星々は君なんだ
この部分は「君はこの世の全て」と言っているに等しい
俺は君から逃げられないだろう
この世の全てだから逃げることはもちろん不可能。好きな気持ちを消すことはできないということ。かっこよく言えば「逃げられない」だが、別の言い方をすれば執着心を消すことができず、依存してすがりついている状態。
You try at working out chaotic things.
ここが最も難解なポイントだが、どう訳すか色々考えてたらすっきりと意味が通る訳があった。chaotic thingsを主人公の支離滅裂な思考として、それを理解しようと努める君。こう訳すと、その後に続く”And why should I believe myself, not you?”も「なら自分を信じずに君を信じてもいいだろ」と文脈に沿う形ですっきり訳せる。
ところで終末思想はパラノイアと結びつきがちだけど、デビューアルバムからもう素質あったんだなぁと思う。でも、この頃はまだ若くて曲からオシャレ感、かっこつけてる感、イケメン感が漂っている。なので最後の訳は中二病感を出して「紅蓮の炎に包まれて」と訳してもいいかもしれない。
海外のフォーラムでこの曲の解釈を探してみたところ、最初の”You are”, “The sun and moon”, “And stars are you”の部分を~の詩からの引用って言ってる人がいていいねをもらってた。また別の人も別のソースからの引用だと指摘していていいねをもらってた。いやいや、と思った。こんな陳腐な表現、有史以来、それこそ星の数ほど言われてきてるだろうと。一番いいねをもらってた解釈は「盲目的に人を崇拝することに対しての曲」という解釈だった。自分もその意見に賛同する。もっと言えば崇拝に伴うある種の精神状態を描いている。
この曲では世界の終わりを望むような生きづらさを感じている主人公が、崇拝対象を盲目的に信奉することで、自分の思考も行動も、それに伴う一切の責任も放棄したいと言う精神状態になっている。崇拝している対象と関係を持つことでそれが依存に変わり責任の放棄につながることもあれば、元々関係を持っていた対象に責任を押し付け、依存し、崇拝するという逆パターンもある。それが中二病的な格好良さと結びついて、アルバムの一曲目としてふさわしい雰囲気づくりをしている。
その他の動画
トム・ヨークとジョニー・グリーンウッドは、1994年10月に、ロンドンに拠点を置くヨーロッパ向けのMTVの音楽番組『MTV’s Most Wanted』で「You」の簡素化されたバージョンを演奏した。曲紹介しているのは司会のレイ・コークス(Ray Cokes)氏。
翻訳メモ
what is the difference between “can never” and “could never”
“I can never…” = I have tried many times, and cannot do it
“I could never…” = I have never tried it, but if I did, I would fail
“I can never kick the puppy; it’s far too fast, and I always miss”
“I could never kick the puppy; it’s too cute and that’s psychopathic behaviour”